本日の映画紹介は
「フルーツバスケット -prelude-」です。
○原作 高屋奈月
○監督 井端義秀
○シリーズ構成 岸本卓
○キャラデザ 進藤優
○音楽 横山克
○製作 トムス・エンタテインメント
○封切日 2022年2月18日
■あらすじ
TVシリーズ総集編に加え、主人公・本田透の両親である今日子と勝也の若かりし頃の物語を初映像化。
荒んだ生活を送っていた今日子は、教育実習生として赴任してきた本田勝也と出会い、慇懃無礼で変わり者の彼に翻弄されながらも惹かれていく。そんなある日、今日子は不良仲間との間で起きた事件が原因で、親から勘当を言い渡されてしまう。
今まで好き勝手にしてきた罰だと考える今日子の前に、勝也が現れ……。(映画.com引用)
2001年のTVアニメ放送、そして2019年に
再アニメ化となった「フルーツバスケット」の
OVA、その劇場上映となった本作。
主人公・本田透の両親である今日子と勝也の
物語をシリーズ史上初の映像化となる本作は
2019年TVアニメの透、夾の一部総集編と
新作映像も加えたファン必見の作品となります。
~映像・音楽~
監督は「井端義秀」
音楽は「横山克」
ほとんど製作陣は2019年TVアニメの
チームと同じのようで安定感は問題無く
映像・音楽共にフルバ世界観は健在です。
~演出・時間~
上映時間は88分。
構成としては2019年シリーズでの
透と夾のストーリー総集編30分から
本筋の今日子と勝也の物語に繋ぎます。
既視聴が前提となる映画構成で
背景や全体説明は少ないこともあって
完全なファンムービーとも言える。
本筋の今日子と勝也の物語は
ほぼ原作漫画をなぞるような構成です。
時間配分に関しては見やすい印象でした。
~見所ポイント~
①映像化初の今日子と勝也の過去
まずは言わずもがな、
アニメとしては映像化初である
透の両親である「今日子と勝也の過去」
という点で、ファンとしては感慨深い。
ストーリーも原作忠実度が非常に高く
全く違和感なくフルバ世界観が展開される。
②今日子と勝也の声優
今日子役の沢城みゆきさん演技は
初めは声質が低めかなぁとも思いましたが
さすが実力派、見事に引き込まれました。
フルバ特有の心理描写の「深い」部分を
映像に乗せて演じた時の破壊力は凄い。
勝也役の細谷佳正さん演技は
個人的にすごくイメージ通りだったし
勝也好きの自分としては満点だった。
~注意点~
①序盤の総集編
原作ファンとしては申し分ない
今日子と勝也の映像化でしたが
序盤の透と夾の総集編については
そもそも既視聴前提の構成なので
総集編30分の長さは必要無かったかと。
むしろ透と今日子のストーリーから
今日子と勝也のストーリーに繋がる方が
ひとつの映画としては有効だったと思う。
②フルバの深い心理面が強い
フルバ自体はコミカルとシリアスの
バランスが良いなぁと思うなかでは
本作はかなりフルバの深い心理面が
色濃くぎっしりと詰め込んでいるので
なかなか心が追いついていけません笑。
なかなかに「重め」な見応えなので
「心の体力」が削られるので要注意。
③“透と夾のその後”の新作映像
原作者描き下ろしという
“透と夾のその後”の新作映像の宣伝に
結構ワクワクとしていたんですが
想像以上に「ちょっと」だったので笑
あんまり期待しすぎない方が吉です。
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「フルーツバスケット -prelude-」
を一言で言うならば
「今日子&勝也 ファンムービー」
完全なファン向けムービー構成です。
アニメとしては初映像化である
今日子と勝也のファン待望のストーリー。
今日子役、勝也役ともに声優さんの
演技力が見事で圧倒されたことと
原作に忠実な演出、脚本も合わせて
大満足なファンムービーだと思います。
5つ星評価
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