本日のマンガ紹介は 「無頼伝 涯」です。
○作者 福本伸行
○出版社 講談社
○掲載誌 週刊少年マガジン
○発表期間 2000-2001
○巻数 全5巻
■あらすじ
天涯孤独な中学生・工藤涯は、親に養われながら好き勝手に生きる同級生を軽蔑し、そして施設の世話になっている自分に苛立つ日々を送っていた。
ある日たまたま知り合った、不動産に居座り立退き料を迫る占拠屋の男に買われ、孤立している現状こそ自由であると感じながら廃屋に住んでいた。しかし、そこで起こした騒動によって居場所を失ったところ、富豪の息子である同級生の甘言に乗せられ、殺人の濡れ衣を着せられる。
逃亡の末に投降した涯は、離島に建設された更生施設「人間学園」に入所することになる。そこでは高い壁に囲われ、職員は(殺傷能力は無いが)銃器を平然と利用し、洗脳教育によって社会や権力者に従順な人間にすることを目的とする凄まじい監獄だった。
~ジャンル分類~
大脱出サスペンス漫画
~要素方程式~
[脱出]×[アクション]×[少年誌]
=[打ち切り]×[サスペンス]
福本伸行作品シリーズは
当ブログでも数多く紹介してきていますが
本作品は週間少年マガジン掲載ということで
「この作品を少年マガジンに載せていいの?」
と脊髄反射で驚きました笑。
内容としてはドロドロの心理描写は健在。
福本ワールドは存分に楽しめるのでご安心♪
基本的に「人間学園」からの脱出劇を描いた
サスペンス漫画として展開が進む。
人間学園の澤井署長初登場で
いきなりの脅威的な発言!!!
~見所ポイント~
①アクティブな福本作品!!
「無頼伝 涯」にはアクション要素が強く
福本作品に過去あまり見られなかった
少しアクティブな画が垣間見ることができる。
警察に捕まる直前
最後に見せた涯の渾身の構え!
こんな構図が描けるとは・・
福本先生お疲れ様です!!笑
これは福本作品の中でも
構図のインパクトを感じた1コマ!!
②心理描写・メッセージ性
福本先生のドロドロの心理描写と緊張感は
この作品にも非常に出ています。
また「人間学園」での署長の発言やしつけは
非常に見所です。これは是非見てください。
もともと無実の罪をかぶっている涯に
どうにかこの悪魔の施設から逃げて欲しいと
すごく応援したくなる展開です。
~注意点~
①打ち切りによるラスト
作者も初の少年誌掲載と頑張ったのか
非常に過去作品の中でも異質だったんですが
残念ながら打ち切りになってしまい・・
ラストは唐突に
そして浅いものになってしまいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「無頼伝 涯」を一言で言うならば
「人間学園大脱走サスペンス」
物語後半、澤井課長の「犬の部屋」は衝撃!
少年誌ではアウト寄りのアウト!!笑
これはかなり怖い場面なので
覚悟を持って心して見てください笑。
福本先生の作品群のなかでは
異色のアクション・脱走サスペンスだけに
もっと読みたかったし、傑作の予感もしたので
打ち切りによる結末は悲しいです。
個人的好み度 66%
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