本日のマンガ紹介は 「めぞん一刻」です。
○作者 高橋留美子
○出版社 小学館
○掲載誌 ビッグコミックスピリッツ
○発表期間 1980年11月号(創刊号) – 1987年19号
○巻数 全15冊(単行本)10冊(ワイド版)
10冊(文庫版) 6冊(コンビニ版)
■あらすじ
「時計坂」という町にある「一刻館」という名の古いアパートの住人・五代裕作と、管理人としてやって来た若い未亡人・音無響子を中心としたラブストーリー。人より苦労を背負い込んでしまう世渡り下手な青年・五代裕作と、生来の鈍感さと亡き夫への操ゆえの真面目さを合わせ持つ美人管理人・音無響子の織り成す恋愛模様が、常識はずれの面々が住むおんぼろアパート「一刻館」を舞台に、高橋独自のリズミカルでコミカルな展開で小気味良く描かれる。(wikipediaより引用)
~ジャンル分類~
ラブコメディ漫画
~要素方程式~
[未亡人]×[浪人生]×[アパート]
=[恋愛]×[コメディ]+[名言]
ラブコメディの金字塔として
崇められているこの「めぞん一刻」
頼りのない浪人生、五代祐作と
その五代祐作が住むことになった一刻館の
美人管理人、そして未亡人である音無響子との
恋愛模様を描いた作品。
設定はあらすじに要約されていますが
基本的にやきもちの管理人さんと
誤解ばかりされてしまう優柔不断な五代祐作との
ほのぼのとした恋愛日常マンガの分類です。
お墓の前で音無さんが未亡人だったと
初めて知った五代君のシーン。
早くに亡くしてしまった夫である
惣一郎の未練を捨てられない管理人という設定も
この「めぞん一刻」を評価する上で
おそらく重要な見所でもあるんでしょう。
~見所ポイント~
①誰も傷つかない世界
高橋留美子先生作品が初見の方は
非常にスローテンポで
平和的な世界観には少し驚くかもしれない。
本作品で起こる事件は「勘違い」から起こる
単純な構成が多く誰かが傷ついてしまっても
すぐにみんな仲良しなんです笑。
クリスマスプレゼントに飾りの星を
持ってきた五代と酔っ払いの仲間たち。
誰も傷つかないし最後は円満に笑顔で終わる。
これほどハッピーエンドな作品も珍しい。
トゲがないんですよねぇ。
だからなのかこれほど読んだあとに
心が暖かくなる作品もなかなかない。
②魅力的な登場人物
本作品では一刻館に住む住人である
五代くん、四谷さん、一の瀬さん
朱美さん、二階堂くん
恋敵の三鷹さん、五代が好きだった七尾ちゃん
積極的すぎる女子高生八神ちゃん、
そして三鷹のお見合い相手九条さんなどなど
魅力的な登場人物達が見所ポイント!
そして主な登場人物には
名前に数字が付いています
(朱美さんは苗字が六本木)
この魅力的な登場人物が織りなす
マンガらしいコメディシーンが素敵。
ボロアパートを丸太でぶっ壊す四谷さん。
アパート壊していいのか・・・笑。
四谷さんは作品内No.1お気に入りキャラ。
特に、同じ一刻館に住む住人たちは
基本的に五代をいじめる役なので
コメディシーンは安定の面白さが待ってます。
③ヒロイン音無響子の存在
本作品最大の魅力は・・・
8割方・・いや9割くらいは・・
音無響子さんに持っていかれています笑。
美人管理人という設定や
意外にもやきもち焼きな性格だったり
さらに亡くした夫:惣一郎を想い続ける
一途な面を持つという響子さんの魅力は絶大。
五代が七尾ちゃんとデートをしているところを
見かけてしまい、やきもちを焼く音無響子さん。
音無響子さんのファンになればもう一気読み。
④ボロ過ぎるアパート
舞台である一刻館は本当におんぼろで
ベランダは壊れるわ
住人は平気で壁をぶち破るわ
屋根は破損するわ
おんぼろアパートは本作品隠れた見所。
ボロくても良いんだと考え直す音無さんを
絶望させる住人たち。アパートいじりも面白い。
⑤名場面・名台詞
名場面、名台詞の力はすさまじい。
また名場面で言えばやはり
五代がお墓の前での決心するシーンは必見。
どれも「未亡人」という設定があるからこそ
グッとくるんだと思います。
こういった名場面・名台詞は
力を感じるし見所ですごくいいです。
五代君が酔っ払って告白をするシーン。
実は物語序盤で響子さんに気持ちは知られている。
~注意点~
①コメディ要素が非常に多い
自分自身が恋愛模様を多く想像していたから・・
ということも理由にあるかもしれませんが
非常にコメディ要素が多く
恋愛模様が少ないので注意。
確かに恋愛模様はあるけれど
すべてが「勘違いからくる誤解」の一点張りで
恋愛模様はベタで物足りなく感じてしまうかも。
また、名シーンは確かにありますが
世間で言われているほど名シーンはない。
むしろ世間で言われている名シーンしかない。
そういっても過言ではないかもしれない。
②グダグダな時間経過
これも偏見かもですが「美人管理人と浪人生」
という設定しか知らなかったんですが
実は物語では5年以上が経過していて
浪人生の五代も大学、そして社会人と進む。
ここまで時間が経過しているのに
肝心の音無さんと五代君との進展も皆無。
恋愛模様の展開を期待してみていると
物足りなく感じてしまうのではないだろうか。
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「めぞん一刻」を一言で言うならば
「すれ違いラブコメディ」
読んでいた時は違和感を感じないが
連載が1980年というのは振り返って驚き。
「ダメな主人公と美人なヒロイン」という
恋愛マンガのお決まりなベタ設定は
この「めぞん一刻」が元祖かもしれない。
本当にすごく暖かい作品。
見ていて落ち着く作品で心暖まりましょう。
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