本日のマンガ紹介は
「アカギ~闇に降り立った天才~」です。
○作者 福本伸行
○出版社 竹書房
○掲載誌 近代麻雀
○発表期間 1992~2018
○巻数 全36巻
■あらすじ
ギャンブルにあけくれヤクザ相手に命がけの勝負をしていた南郷。負けに負けて後がないそのとき、部屋に飛び込んできた13歳の少年がアカギだった。一度はヤクザ達がすぐに追い返そうとしていたのだが、彼のその常軌を逸した空気感に期待したのか、南郷は麻雀のルールも知らないその少年に、流れを変えてもらうため代打ちを頼むことにした。
その少年は、すぐに麻雀の本質を見抜いたのか、次々と勝利をあげていくとになる。後にこのアカギという少年は、闇の裏社会の頂点を目指す異端児として名を広めていくことになる・・・。
~ジャンル分類~
麻雀ギャンブル漫画
~作品要素~
世界観(world)
闇世界 裏社会テーマ(theme)
麻雀ギャンブル引力(catchy)
孤高の天才アカギ
作者特有のドロドロの心理戦と麻雀ギャンブルが
この漫画の世界観を覆い尽くしています。
限りなくダークな雰囲気に分類される
とても強烈な漫画です。
内容としてはあらすのじのように
若干13歳の少年「赤木シゲル」と
窮地に立っていた南郷の出会いから始まり
後に麻雀というギャンブル世界での
様々な強敵を赤木シゲルの持つ
常軌を逸した精神で次々と倒していく。
麻雀ギャンブルを舞台にした作品です。
また主人公アカギの信念・精神は非常に重みがあり
この主人公が好きになれるか嫌いになるかで
漫画評価は天と地ほど別れてしまいそうな作品。
~見所ポイント~
①ドロドロの心理戦
この漫画の一番の魅力は麻雀ギャンブルではなく
麻雀を通しての人間の心理戦にあります。
(もちろん麻雀マンガとしても面白いですが)
この心理戦・疑心暗鬼・判断・思考などの
人間の心理が 永遠にコミック内で繰り返され
そしてやたら長いです笑。
キャラクターが動揺したときにでてくる
「ざわ・・・ざわ・・・・」という擬音にも注目!
②常軌を逸した登場人物陣
基本的に、天才アカギが数々の麻雀勝負を
勝ち進むという展開が続きます。
簡単にまとまると・・
八木戦(キャタピラ使い) 1~2巻
市川戦(盲目の雀士) 2~4巻
浦部戦(絶対的防御) 4~6巻
仲井戦(賭け麻雀士) 6~7巻
鷲巣戦(天性の運・才・悪) 7巻~35巻
???(最後の1巻) 36巻
この6つに別れますが(仲井戦はザコ敵です笑)
どの戦いでも素晴らしい心理戦が楽しめる。
勝負の内容をここで全部紹介したぐらいですが
それもまた無理な話なのでコミックご確認を。
自分は盲目の雀士の市川戦が好きでした。
またラスボス鷲巣というキャラの
強烈な狂いっぷりには脱帽です笑。
③個性たっぷりの画風
コミック表紙にいる彼がアカギですが
見ての通り特徴的なフォルムをしています笑。
作者特有の画風は是非見てほしいところ。
鼻がとんがり、アゴは長く
到底上手いとはいえないこの画力ですが
すごく特徴的な画の雰囲気は、ある意味魅力です。
④強烈で印象に残る文章
心理描写、赤木の精神、特徴的な画風という
三つの魅力があるものの
インパクトのある台詞や文章もこの作品の魅力。
独特の言い回しや、爽快な文章は
作風に強みを付けて見ていて爽快。
何気にこの強烈な文章が
一番味を出している気もする。
~注意点~
①心理描写の長さ
作者独特の心理描写がコミックに蔓延して
非常に「心の声」が飛び交っています笑。
そのため非常に長く感じてしまって
「先に進まない」「グダグダ感」というものを
感じてしまうことも否めないです。
②麻雀マンガですし・・・
この作品は麻雀マンガなのでやはり
麻雀のルールを知ってみた方がいいと思います。
自分は実は麻雀のルールを知らずに
深夜アニメでこの作品に出会い
異質な雰囲気を楽しみながら見てました笑。
ただやっぱり麻雀ルールを知っていないと
この作品の一番見所な「心理描写」が
理解できないので麻雀ルールは
ある程度知っておいた方が楽しめます。
③鷲巣戦の脅威の長期連載
見所紹介でコミックスの巻数の分配を書きましたが
実はほとんどの試合は7巻までに終わっていて
後の7巻から35巻まで鷲巣戦が続くと言う
あまりの長期連載に見ていて飽きてきます笑。
さすがに7~35巻が鷲巣戦という
明らかなアンバランスな連載は
漫画としてどうなの?と思ってしまう笑。
ここは言っておきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アカギ~闇に降り立った天才~」
を一言で言うならば
「死ねば助かるのに。」
これはアカギが放ったセリフです。
このセリフが自分はすごく好きで
アカギの精神を上手く表現している台詞。
鷲巣戦の異様な長さは漫画構成としてアウト。
そして最終巻は一体なんだったんでしょう・・。
内容は面白いけど、ここだけは本当に残念・・。
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