本日のマンガ紹介は 「タッチ」です。
○作者 あだち充
○出版社 小学館
○掲載誌 週刊少年サンデー
○発表期間 1981年 – 1986年
○巻数 26冊
■あらすじ
上杉達也、上杉和也は一卵性双生児。スポーツも勉強も出来る弟の和也に対して、何事にもちゃらんぽらんな兄の達也。そして隣に住む同い年の浅倉南。3人は同じ中学・高校へ進む。
『甲子園に連れて行って』という南の夢を叶えようと1年生でありながら野球部のエースとして活躍する和也だったが、地区予選決勝の朝に事故で亡くなる。そして達也は和也の夢を継ぐ。南の夢を叶えるという夢を。
~ジャンル分類~
学園・恋愛・野球漫画
~要素方程式~
[学園]×[恋愛]×[野球]
=[双子]×[ヒロイン]with[原田]
このマンガの最初が結構好きで
なんか4コママンガみたいに始まるんですよ。
そしてこの文章・・・
最初は遊び場であったはずのそこは
何年か前から勉強部屋
といういまわしい名に変わり
三人の中の一人が女だということに
気がつきはじめたのも
たしかそのころであった
ここがすごく好きです。
この文章がすごく印象的だった。
ジャンルは野球マンガではありますが
ほとんどが学園でのストーリーなので
野球マンガとしてではなく学園ものです。
~見所ポイント~
①不思議な三角関係
注目すべきはその設定にある。
弟カズヤと南の邪魔をしないようにか
何か一歩引いている感情が見られるタツヤと
スポーツ・学業・性格ともに
トップクラスの優等生カズヤ
そしてその二人の間にいる南
この三角関係は、すごく面白い設定。
三角関係と言っても「俺、告白するよ兄貴」とか
お互いがそれぞれの気持ちを知りながら
それでも仲が良すぎるのか普通に話す姿は
サバサバしていて駆け引きのようなものはない。
そして、有名な弟の死。
弟の死は話としての大きな意味を持つのですが
有名な「ウソみたいだろ、死んでるんだぜそれ」
という達也のセリフの効果なのか
弟の死は、意外にもあっさりと進んでいく。
あのシーンは、唯一タッチの世界観のなかでも
すごく暗い絵だったのでとても印象に残る。
②ヒロイン朝倉南の存在
このマンガのヒロイン朝倉南の存在は
やはり見所ポイントとして挙げられますね!
事実上タツヤが好きであることの公言。
長生きしないよって・・・。
明石家さんまさんが「いい女ベスト1」に
挙げてているのはTV界では有名ですが
さんまがネタに使う小石を蹴っての
[タッちゃんたらなんにもわかってないんだから]
っていうシーンは原作にはありませんでした笑。
そもそもなんですが南はタツヤのことが好きで
カズヤのことは好きではなかったこと。
このことは原作を読んでみて意外な発見でした。
③原田正一というサブキャラ
このタッチというマンガにおいて
サブキャラ「原田正一」を語らねば笑。
途中登場のタツヤをボクシング部に誘った
無口で無愛想なケンカ最強の原田くんは
かなりの良キャラ!
タツヤといっしょに
ボクシングをやる時期があるのですが
原田のあの顔の怖さとなんともいえない言動に
作品内一番のファンになりました。
タツヤに不良を河原まで案内させておいて
実は騙しでタツヤが河原で不良に絡まれる中
電車から手を降る原田くんのシーンもある笑。
また意外と詩的な言葉とかを言うモンで
「野球は本当に9人でやるもんなのか?」
「姫が待っていた王子様には実は双子の兄がいた。王子様はふたりいらない」
みたいに意外とかっこいいことも言います。
彼の存在はこのマンガでの重大・・・
な役割とは言えませんが笑
非常に存在感あるナイスなサブキャラ!
ちなみに一回だけ父親がでるんですが
全く同じ顔です笑。
~注意点~
①弟和也の死
まず弟カズヤの死があまりにも
全国区になってしまい
無条件でネタバレという点か笑。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「タッチ」を一言で言うならば
「不思議な三角関係」
スポーツしてないスポーツ漫画。
間違いなく野球漫画の歴史を変えた作品。
弟の死後
それを受け継ぐ兄タツヤと
それを見守る朝倉南。
不思議な「間」と「キャラの関係性」が
描く本作品は不思議な感動を与えてくれる。
個人的好み度 67%
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