映画紹介「劇場版 SHIROBAKO」

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本日の映画紹介は
「劇場版 SHIROBAKO」です。

出典:映画公式サイト(画像リンク)


○原作 武蔵野アニメーション
○監督 水島努
○構成 横手 美智子
○キャラデザ 関口可奈味
○音楽 浜口史郎
○製作 P.A.WORKS
○封切日 2020年2月29日

■あらすじ
 いつか一緒に作品を作ろうと約束した上山高校アニメーション同好会の宮森あおい、安原絵麻、坂木しずか、藤堂美沙、今井みどりの5人。彼女たちは卒業後、それぞれの場所でアニメーションの制作に携わり、「第三飛行少女隊」で夢に近づくことができた。それから4年後、自分たちの居場所を見つけ成長した5人は、新たな困難や試練に立ち向かう。(Movie Walker引用)


アニメ制作業界に夢を持つ5人の女子が描く
アニメ業界仕事人がテーマの劇場版作品。

TVアニメからの純続編であり
まずはTVアニメから見る事をおススメします。

青春系というよりは「社会人もの」の印象が強く
アニメ業界で働く様々な熱い感情に胸が躍ります。


~映像・音楽~ 

監督「水島努」 構成「横手 美智子

アニメ制作がテーマの
TVシリーズ劇場版ということで
基本的に製作陣営はアニメと同じです。
 
映像としては目新しさは無いものの
途中の謎に長いミュージカルシーンは
ちょっと印象に残るかもしれない笑。

~演出・時間~ 
 
上映時間は119分
武蔵野アニメーションの
「第三飛行少女隊」製作から4年。

成功から活気あふれる”ムサニ”の姿が
スクリーンで見れるのか・・と思いきや
冒頭。ムサニは倒産寸前の緊急事態に。

物語は、その後「劇場版アニメ」の製作から
かつての仲間たちを集めながら奮闘する。

上映時間に関しては「間延び間」
いや、「バランス」に首を傾げるような
そんな印象を持つ人が多い気がする。

~見所ポイント~ 

①アニメシリーズ続編


まずはアニメシリーズの4年後が舞台で
アニメ視聴組にとっては、かつてのキャラが
色々な変貌を遂げ登場するのが何より魅力。

物語冒頭スタートからすぐ
「過去のアニメ制作中止による社長交代」から
4年後ツタだらけのムサニ本社の姿がもう笑。
かなり重いスタートなので結構心抉られる。

続編としての魅力は挙げきれないんですが・・

・かつての仲間たちがバラバラになりすぎ(涙)
・お色気路線変貌の「第三飛行少女隊」(笑)
・新キャラ宮井と宮森のはしご店シーン(虚)
・数々のTVシリーズの小ネタ再登場ニヤリ(楽)


数々のキャラとネタが集結してくれるので
これはファンサービスたっぷりな演出。

②アニメ制作への想い

基本軸はアニメシリーズと同じく
ものづくりに想いを抱く仕事人」の姿を
ポップかつリアルに描く群像劇が魅力。

それぞれに関わる人物達の想いが
最後にひとつの「成果物」として完成する場面は
やはり良い「テーマ」だと思います。

~注意点~ 

①時間バランスと構成

もともとのテーマが「アニメ製作」を丁寧に
真摯に描く物語なので、時間や尺的には
「映画に向かないのでは?」という懸念があって。

そこはやはりひとつの「映画」として
感じた通りだったのはさておき・・

実は尺的には映画製作に入るまでに
おそらく体感的に全体の2/3を過ぎてから・・。

映画本編で「ラストのシーンの物足りなさ」を
製作陣営で語る場面があるのですがそれがまんま
この映画自体で感じてしまうという虚しさ笑。

・物語冒頭は1曲フルに使うプロローグ
・途中入り込む長いミュージカルシーン
・長々感じる場面と逆に端折りすぎな場面


尺の使い方に「余裕」を感じたので
しっかりラストも盛り上がるのかと思ったが・・
ここはやはり「劇場アニメ製作」の場面を
少なくとも映画全体の半分に費やしてほしかった。

②ラストシーン

物語は『空中強襲揚陸艦SIVA』という
SFものの劇場版アニメを製作、上映まで
至るまでの姿が主軸で、納品3週間前に
ラストシーンを作り直そうとする展開に。

ここで少し驚きなのは、この「作り直し」の場面は
本編で描かれず「SIVA」のラストシーンが始まる。

本作品のテーマは「アニメ製作の想い」の他に
「ものづくりの達成を皆で分かち合う」シーンが
抜群に良かったと思う自分にとって

映画自体の「ラスト」にそこが色濃く・・
どころか何にも描かれなかったので
「ここ」に時間を割いてくれなかった理由が
いまだにわからず、ここは結構残念に感じました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「劇場版 SHIROBAKO」
 を一言で言うならば

「TVシリーズ続編のアニメ仕事人映画」

アニメ制作という裏側や作業を
真摯に描く本作品の「地味さ」という部分が
「映画」というひとつの作品に落としたとき
やはりそこには展開作りの「難しさ」がある。

その部分以上に今回は・・

・映画全体の時間バランスの疑問
・成果物を分かち合うシーンが無い


この2点は結構引っかかった印象です。

ただ、本作品テーマの「アニメ仕事人」は
TVシリーズと同じく素晴らしい魅力があって
楽しめるので、まずはTVシリーズ視聴を是非!


5つ星評価 3.5

(*’▽’)「映画紹介一覧はこちら」(*’▽’)



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