本日のマンガ紹介は 「熱いぜ辺ちゃん」です。
○作者 福本伸行
○出版社 竹書房
○掲載誌 近代麻雀
○発売日 1995年
○巻数 全2巻
■あらすじ
麻雀大好きの大学生、渡辺裕一は、その打ち筋から『辺ちゃん』と呼ばれる、陽気で明るくそしてプラス指向の持ち主であった。そんな彼の打ち筋を見た暴力団組員の山崎は、彼にほれ込み、いろいろと世話を焼くことになるが……辺ちゃんとその仲間、そして暖かく見守る大人たちの繰り広げるハートフルコメディー。
~ジャンル分類~
ハートフル麻雀漫画
~要素方程式~
世界観(world)
麻雀好きの大学生テーマ(theme)
ハートフルコメディ引力(catchy)
福本初期作品
作者同作品である
「アカギ」や「カイジ」などの
危機迫る世界観とは大きく違い
非常にハートフルな雰囲気の日常の中で
麻雀を楽しむ主人公が魅力的な作品です。
ジャンルの通り
内容としては非常に人情物の色が強く
麻雀漫画とは言いつつも
日常生活シーンの割合が多い。
また、作品内にはちゃんぽん屋で
バイトをする描写が出てくるが
これは作者自身が実際にちゃんぽん屋で
バイトをしていた経験から来ているんでしょう。
~見所ポイント~
①麻雀好きの主人公
何よりこの漫画で一番良いところは
主人公が真っ直ぐに麻雀好きということ。
非常に見ていて楽しそうな雰囲気で打つので
読み終わった後は友人と麻雀をしたくなる。
麻雀漫画は基本的にギャンブル要素が強く
楽しそうに打つ主人公は
特に福本作品のなかでは珍しいのかもしれない。
日常シーンや麻雀を打つシーンが
非常にハートフルな雰囲気で
すごくいい雰囲気の漫画です。
②バランスの良い漫画
ギャグあり、麻雀あり、メッセージ性ありのように
非常に色々な要素が含まれる漫画だと思います。
特に「メッセージ性」は意外に良く出来ていて
かなり「お!」と思えるストーリーもありました。
また、麻雀勝負自体も非常に簡潔なので
麻雀をやってみたいと思う人には
是非気軽に読んで欲しい作品です。
③ギャグが多い初期作品
福本先生初期作品の中では
一番ギャグ要素が多く普通に面白いです笑。
麻雀をしながらアイドルコンサートへ向かったり
人生を麻雀に例えて牌を捨てていく悪夢を見たりと
かなりコミカルにギャグが連発していきます。
④急に変わる画風(ざわ・・)
物語後半、「何年後・・」という設定で、
一度ストーリーがぶつ切りになるんですが、
その境目の画風の変化に戸惑うこと必至です笑。
「何年後」になった瞬間
福本先生現在の画風である
「カクカク」「ざわ・・ざわ・・」
になっているので驚きです笑。
画風チェンジの瞬間という見所ポイント。
~注意点~
①福本先生の初期作品
福本先生の描く
初期作風の「人情もの」の雰囲気が
嫌いだったり意外すぎたりすると
つまらない作品に感じてしまう可能性大。
正直漫画として、作品単体としてみると
そこまでの「完成度」があるとは言えない。
福本先生の「こんな作品もあるのか」
といった風な気軽な気持ちで読めるのなら
非常に楽しめるものになると思います。
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「熱いぜ辺ちゃん」を一言で言うならば
「辺ちゃん麻雀人情物語」
ちなみにこの「辺ちゃん」とは、
もちろん本名渡辺の「辺」から
来たあだ名だと思いますが
麻雀の待ち(上がる時の形)の
ペンチャン(両面ではなく片方だけ牌で待つ)
という意味に掛けられています。
つまり読み方は
「熱いぜぺんちゃん」ですので・・。
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