マンガ紹介「賭博黙示録カイジ」

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本日のマンガ紹介は 「賭博黙示録カイジ」です。

○作者 福本伸行 
○出版社 講談社 
○掲載誌 週刊ヤングマガジン 
○発表期間 1996-1999 
○巻数 全13巻

<補足>

※賭博黙示録カイジはこの後に「賭博破戒録カイジ」「賭博堕天録カイジ」へ続く通称「カイジシリーズ」の第一章となっています。

■あらすじ

①エスポワール編 
 主人公カイジは友人の借金の保証人によって、多大な借金を抱えてしまった。取立て屋、遠藤の薦めで、一攫千金のチャンスと題した、豪華客船エスポワールでの、生死を分けたゲームをすることになったカイジ。 
 一回戦目はじゃんけんゲーム。手持ちのじゃんけんのカードを出し合い、勝ったら星のバッジをゲット、負ければ星のバッジを渡すという単純なゲーム。会場に配られたカードの枚数はすべて合わせて900枚。会場にはグー・チョキ・パーのカード数がそれぞれ300と表示されてある電光掲示板があり、リアルタイムで数が減っていくことが確認できるというシステム。その条件の中、カイジは必死に頭を働かせ必勝法を思いつくが。。。  
 
②兵藤和尊編 
 カイジが挑戦している一攫千金のゲームをしかけた、兵藤和尊という男との闘いで賭博黙示録は終了します。その前にカイジは二回戦目の空中鉄骨橋渡り、兵藤の側近「利根川」とのEカードと幾多の戦いを勝利し、兵藤和尊に最後の勝負をしかける。

~ジャンル分類~ 
心理戦ギャンブル漫画 

~要素方程式~ 
[ダメ人間]×[心理]×[ギャンブル]
=[死線]×[ざわ・・]×[ゲーム]


本作品は典型的なダメ人間主人公が
ありえない事柄に巻き込まれながら

心理戦やギャンブル勝負に立ち向かう
ギャンブル漫画です。

物語冒頭。
仕事もせず他人の車を傷つけるのが
日課というクズ人間カイジの登場は必見笑。

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第1巻

ギャンブルで扱われる金額や出来事などが
常軌を逸したスケールの大きさが魅力で

福本伸行先生特有のドロドロの心理戦が
爆発的に魅力を倍増させている漫画です。

~見所ポイント~

①強烈な心理戦描写

借金の保証人になってしまって
一攫千金チャンスで生死をかける
ギャンブルに挑むことになる主人公カイジ。

作者の福本節とも言える強烈な心理描写が
まずは一番の見どころとして挙げたい。

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第4巻

じゃんけんゲームで万策が尽き
ゆらゆらと顔が揺れだすカイジ。
この「揺らぎ」はマンガの発明かも。

第一章の賭博黙示録では
カイジという男がどういう男か

負け組みと言われるカイジが
どうやって立ち向かっていくかが
ありえないストーリーと共に疾走します。

じゃんけん、空中鉄骨渡り、Eカード・・
魅力的なゲーム性を秘めた展開は見所。

②強いメッセージ性

福本節のひとつの「メッセージ性」。

特にカイジシリーズでは
敵キャラの正論」という特徴が強く

ボス:兵藤や、側近:利根川の発言やセリフは
強烈なものでありながらどこか説得力がある。

表紙カバー裏のメッセージは好き。

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第10巻

メッセージ性の強い描写は圧巻で
痛烈で心に刺さるシーンが多いのが見所。

③独特な画風

福本節ひとつの「記号的画風
初見では絶対印象に残る画風です。

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第8巻

特徴的な画風はクセになること間違いなし。

④ボス「兵藤和尊」の存在

カイジシリーズの「最終目標」でもある
兵藤は第一章後編から登場する最凶の敵キャラ。

鉄骨渡りギャンブルで怪我をした人たちを
杖で踏みつけて持論を語る兵藤の登場は印象的。

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第8巻
出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第8巻

驚異的な王の素質。
富、名声、権力を持つ絶対的ボス。
この男の存在がカイジの運命を左右させる!

出典:コミック「賭博黙示録カイジ」第10巻

~注意点~ 

①強烈な心理描写 

総合的に見て「面白さ」はお墨付き。

ただその「面白さ」の魅力が多い一方
心理描写の「しつこさ」「長さ」は
嫌いな人にはハマらない部分もあるので注意。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「賭博黙示録カイジ」を一言で言うならば

金は命よりも重い!!  

このセリフは第一章の名言でしょう。
側近:利根川がクズ人間にぶつける正論は
重く、そして印象に残る指折りの名シーン。

画風、心理戦、ギャンブル、名言・・・
どれをとってもマンガとしての「面白さ」が強く
ハマること間違いなしのおススメ作品です。


個人的好み度
 89%

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