本日の映画紹介は
「カイジ ファイナルゲーム」です。
○原作 福本伸行
○監督 佐藤東弥
○脚本 福本伸行 徳永友一
○音楽 菅野祐悟
○配給 東宝
○封切日 2020年1月10日
■あらすじ 公式HPより引用(一部割愛修正)
2020年、国を挙げて盛大に開かれた東京オリンピックの終了を機に、この国の景気は恐ろしい速さで失速していった。
自堕落な生活を送っていたカイジは、派遣会社から薄っぺらい給料袋を手渡され、憤りを感じながらも一缶千円に値上がりしたビールを買うかどうか迷っていた。
「久しぶりだね、カイジくん」「ハンチョウ?」
声をかけたのはスーツに身を包んだ大槻だった。
「カイジくん。君もこんなところでくすぶっているタマじゃないだろ?」
大槻が見せたのは一枚のチラシだった。
ざわ…ざわ…ざわ…ざわ… 運命の歯車は動き出した。カイジを待ち受ける未来は天国か地獄か?日本中を奮い立たせる最後のギャンブルが今始まる―
大人気漫画「カイジ」の劇場版の最終章。
前二部の続いての三部目の位置づけとなる本作品。
タイトルにならうと本作品がファイナル!?
話の大筋は・・いつものカイジと言ってしまえば
それで説明がつくような笑、いつもの始まりです。
~映像・音楽~
監督は前二部作から引き続いての「佐藤東弥」
実は映画監督デビューがこの「カイジシリーズ」ということだそうで、テレビドラマなどでは自分が好きだった作品で言えば「14才の母」「家政婦のミタ」などの演出に関わっていた人物。
原作はもう言わずもがな・・
「天」「アカギ」「カイジ」などを世に排出した「福本伸行」。
映像・音楽に関しては前作シリーズから何か変わったかと言えばあまりそういう印象は無く、もともと原作世界観がそこまで何か映像に特化したものでもないので割愛。強いて言うなら地下帝国カジノやギャンブル装置の舞台が見どころ!?
~演出・時間~
上映時間は128分。
ここに関しては、ストーリー自体はサクサクと進み、原作に無いオリジナルストーリー、新ギャンブル4種類と、これまでのカイジシリーズが原作脚本だったのに対して全脚本オリジナル。
4種類と言っても内の2種類はあっという間に終わってしまうし、ほとんどが1種類のギャンブルメインだったので、2時間強は長く感じました。
気になる演出としては「キンキンに・・」はあるのでお楽しみに笑。
~見所ポイント~
原作者脚本の「オリジナルギャンブル」というのがまず見どころ。これだけでファンとしては見る価値あり!(面白いかは別として・・)
そしてカイジ映画ではもうお馴染みとなっている?・・のか、原作者本人のモブ出演ですが・・福本さん・・今回はもう立派なセリフがあるじゃないですか笑。ここはもうさすがに姿を知っている方は絶対気づくので見どころです笑。
~注意点~
今回は見どころよりも残念部分が多かったです。
①ゲームが心理ギャンブルというより伏線ばらし
まあ・・なんていうかもともと原作のギャンブルの魅力は、「シンプルなルール」と「くどすぎる心理描写」であり・・
前2作は「原作」に沿うかたちですが、今回の「新ゲーム」はちょっとギャンブル性ではなく、「実は○○していた!」「裏でこう動いていた!」なんていう、伏線なのか何なのか、ネタバラシ大会のような演出が多く、脚本の方向性を疑った。
②4つの新ゲームの時間バランスが悪い
予告や宣伝でもうたっている「4つの新ゲーム」ですが・・実際の時間バランスで言うと「最後の審判」というゲームがほとんどの時間を占めていて、かなり長く感じます。ここは他のゲームがより短く感じたし、満足感が低かった原因かと。
③カイジに人情話は似合わない!
これは福本伸行先生大ファンだからこそ喝っ!
今回一番「喉に骨が刺さるような」気持ち悪さを感じたのが、カイジの「人情話」のようなシーンが多かったこと。
人情話・・とまではいきませんが、カイジが本作品で登場する仲間キャラや敵役キャラに、「人情」だったり「世の中」だったりを熱く語るシーンがあるんですが、これはダメ。忘れてはいけない・・カイジは「クズ」なんです。
「原作通り」という次元ではなく、「カイジ」というキャラには似つかわしくないシーンが多かったのは、個人的には「キャラ崩壊」として、前2作との評価が大きく分かれる要因でした。
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「カイジ ファイナルゲーム」
を一言で言うならば
「カイジ映画シリーズ 色んな意味でファイナル」
う~ん色んな意味でもうファイナルかなぁ笑。
脚本が原作者の福本先生ということで、新ゲームには期待していたんですが、正直な感想を言うと、あまり福本先生特有のギャンブル性の魅力が薄かったなーという印象でした。
原作離脱のオリジナルストーリーとしての期待は
「新ゲーム魅力不足」
「カイジのキャラ根本崩壊」
「4つの新ゲームの時間バランスが悪い」
という3点によって、前2作をはるかに下回る感覚だったのは否めません・・。
5つ星評価
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