本日のマンガ紹介は 「ワールドトリガー」です。
○作者 葦原大介
○出版社 集英社
○掲載誌 週刊少年ジャンプ,スクエアジャンプ
○発表期間 2013~連載中
○巻数 22巻(2020年6月現在)
■あらすじ
28万人が住む三門市に、ある日突然異世界への「門(ゲート)」が開いた。門からは「近界民(ネイバー)」と呼ばれる怪物が現れ、地球上の兵器が効かない怪物達の侵攻に誰もが恐怖したが、謎の一団が現れ近界民を撃退する。
一団は界境防衛機関「ボーダー」を名乗り、近界民に対する防衛体制を整えた。結果、依然として門からは近界民が出現するにも関わらず、三門市の人々は今日も普通の生活を続けていた。
門が初めて開いてから4年半が経過し、三門市にやってきた空閑遊真が、三雲修に出会う所から物語は始まる。(wikipediaより引用)
~ジャンル分類~
SFバトルアクション漫画
~要素方程式~
[異世界]×[トリガー]×[防衛]
=[シュミレーション]×[バトル]
「賢い犬リリエンタール」でジャンプ初連載
独特なデフォルメ調キャラで印象に残る
葦原大介先生の次作品でSFバトルアクション。
話の大筋は異世界から来る敵「ネイバー」と
防衛隊を名乗る「ボーダー」とのバトルが主軸で
その戦闘方法は「トリガー」という武器を使用する
戦略ゲーム要素が強いシュミレーション系統です。
作者体調不良の為に休載が目立ち始め
当時ジャンプ購読中は心配していましたが
週刊から月刊のスクエアジャンプに移籍し
今も連載中ということで応援している作品です。
体調不良中はジャンプではキャラや背景が
未完成のままの連載状況もあったんですが
コミックでは見事な完成度で仕上げていて必見。
~見所ポイント~
①異世界とトリガー
本作品の世界観説明で重要になるのは
異世界の住人(ネイバー)と専用武器(トリガー)
異世界のゲート(門)から来る敵をネイバー
そしてネイバーから世界を防衛する集団を
通称:ボーダーとするこの対立構造が主軸。
ボーダーが武器として扱う「トリガー」は
起動するとトリオン体という仮想戦闘体が現れ
実体はトリガー内に収納されるので
実は戦闘で生身が傷つかないので
ネットゲームや仮想世界シュミレーション
のような戦闘体系が本作品の見所部分です。
トリガーにも色々な種類や分類が存在していて
それはまさにFPSゲームのような見応えです。
②FPSゲーム要素が面白い
仮想実体での戦闘、SFバトルアクション
様々な武器形態に、多人数でのチーム戦闘・・
まさに昨今のFPSゲームブームにも乗っかる
シュミレーションゲーム的なバトルは魅力的。
ダブル主人公の一人の遊真が使うトリガーは
それぞれに備わる「印」を発動させて使用でき
印を複合させて使用することもできて面白い。
トリガー自体の種類はそれぞれの登場キャラ達が
固有のものを所持していて力や能力も多種多様。
戦闘人数も非常に多いチーム戦方式なので
かなり複雑で濃密なバトル展開は見応え充分です。
③緻密で高い画力
休載が続いて連載中は画がお粗末な回もあったけど
コミックでは完璧な作りこみで描かれています。
もともと葦原先生の画風が「デフォルメ調」に
魅力がすごいある漫画家さんで個人的には好き。
葦原先生の好きな漫画に
「ドラえもん」や「ドラゴンボール」などがあり
やはりデフォルメ調を意識した画風なのも納得。
個人的にはジャンプ連載陣のなかでは
マンガらしいこのデフォルメ調の上手さは上位。
動きや背景、あのお馴染みの「3の口」など笑
漫画としての画力はかなり完成されていて圧巻。
~注意点~
①ゲーム的戦闘のデメリット
これは「好み」にもよるんですが
シュミレーションゲーム的な戦闘の面で言うと
「キャラが多い」「説明じみた展開」
などちょっと読むのに疲れるデメリットはある。
ここは典型的なデメリットがやはり感じる面も。
特にキャラの多さと武器の種類の多さは
かなり疲弊したり覚えきれない面は強いかも。
②実体が死なないという面
本作品の戦闘体系の要素である
仮想実体のような「トリオン体」の設定は
ハラハラする戦闘シーンが描かれるも
「最終的には実体は死ぬことは無い」という
実は少年バトル漫画としては異例な要素で
緊張感や死生観が結構揺らいでしまうので
ここは結構デメリットな面もあるかもしれない。
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「ワールドトリガー」を一言で言うならば
「遅効性SFバトルアクション」
本作品キャッチコピーで「遅効性SF」と
掲げられているのを見てなるほどと納得。
まずは5巻ぐらいまで読んでみて
バトルが盛り上がっていくまではやや退屈。
それでも読み進めていくと不思議と
多くの登場人物や数々のトリガーの使用が
バトルの奥深さをじわじわと面白くしていって
世界観に引き込まれていく読み心地は
まさに「遅効性」というキャッチコピーが
ぴったりだなぁと思えるSFバトル作品です。
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