本日のマンガ紹介は 「空のキャンバス」です。
○作者 今泉伸二
○出版社 集英社
○掲載誌 週刊少年ジャンプ
○発表期間 1986-1987
○巻数 全7巻
■あらすじ
幼少期にヒーローを気取っていた太一の前に現れた「あいつ」は、彼に月面宙返りを披露する。その後、消息を絶った「あいつ」に再開して勝負を挑むため、中学生になった太一は体操を始める。順調に成長する太一だが、「あいつ」を助けるために幼年期に負った背中の大怪我が、その体を蝕んでいた。(wikipedia引用)
~ジャンル分類~
王道スポーツ体操漫画
~作品要素~
世界観(world)
中学体操クラブテーマ(theme)
スポ根・ラブコメ引力(catchy)
悲劇の連続
1986年連載開始の週刊少年ジャンプの
王道スポーツラブコメ漫画で「泣き漫画」の
名作として語り継がれる本作品。
主人公の北野 太一(きたの たいち)は
幼少期の少年との、ある「男の約束」を胸に
器械体操へ日々熱い想いと努力を重ねていく。
王道的な少年スポーツ漫画「空のキャンバス」
30年以上も前の作品という事で
絵柄や作風の「古さ」は言わずもがなですが
それでも語り継がれる「何か」を秘めていて
どんな見所があるかを簡略してまとめます。
~見所ポイント~
①幼少期のライバルとの約束
本作品物語の「鍵」ともなる「約束」
幼少期の太一は、ある日出会った「少年」の
類稀なるその運動神経にライバル心を燃やし
失敗を重ねコブをつくっても追いつこうとする。
そんなライバル心を燃やす「少年」との
技の見せ合い、喧嘩の末に少年が橋から落下。
助けようとした太一は大事故にあってしまう。
痛い!!痛すぎるシーン ( ;∀;)
太一は少年との「再対決」を約束とするも
事故による体の障害が残るなかで
体操への想いを紡いでいきます。
少年とはそれ以来離れ離れになってしまい
中学生になった太一が約束を胸に突き進む。
なかなかに王道的な少年漫画の導入です。
②果たせない約束の理由
「少年」との約束を胸に秘める太一ですが
この約束にはひとつの「すれ違い」がありました。
それはその「少年」と思っていた男の子は
実は女の子であったこと。
その女の子の名は赤城 榛名(あかぎ はるな)。
ヒロインで体操日本女子ジュニアチャンピオン。
後に太一が追い求める「少年」の正体が
自分自身と気づく榛名(はるな)でしたが
その正体を打ち明けられずに葛藤していく。
太一の心を保っているその「約束」相手が
実は「女の子」という事実を伝えられず
自分の為に障害を抱えてしまった罪悪感など
非常に重い心情が描かれていきます。
③とにかく悲劇の連続
本来運動ができているだけで奇跡と
医者に言われるほどの障害を持つ太一が
体を犠牲にしても体操に挑んでいく姿は
時折見せる劇画風タッチや悲劇の演出が
濃すぎて読んでいてちょっと引きます笑。
本作の「悲劇」の演出は主人公の太一のみならず
数多くの登場キャラ達にも覆いかぶさってくるので
この「濃さ」はなかなか衝撃的なので心して・・。
(なんで血だらけ?と思った人は本編チェック)
④古いラブコメ雰囲気
週刊少年ジャンプ連載ということですが
本作のラブコメ雰囲気の古さはThe 80年代。
ここはまあひっくり返って見所とします笑。
どことなくサンデーの「あだち充」感がある。
この辺りは人によっては注意点かもしれない汗。
~注意点~
①悲劇の連続で心もいっぱい
とにかく本作一番の注目点である「悲劇」
その悲劇の連続とキャラの心理描写の濃さは
かなり「くどい」ので胃もたれ注意です。
また時折見せる劇画風タッチや血表現も
人によっては好ましくない面もあり注意。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「空のキャンバス」を一言で言うならば
「登場キャラもれなく全員悲劇!?」
かつて「少年」との男の約束を胸に秘めて
体操一筋で突き進んだ少年の太一は
実は少年が「女の子」であった運命と
自身の悲劇に向き合いながら体操に打ち込む。
とにかくその「悲劇」と「心情」の重さは
心動かされる一方、「くどさ」を感じる面も。
30年以上前の作品という「古さ」はあるものの
この「悲劇」と「感動」を兼ね備えた体操漫画は
記憶に残る名作として語り継がれています。
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