本日の映画紹介は
「映画大好きポンポさん」です。
○原作 杉谷庄吾【人間プラモ】
○監督・脚本 平尾隆之
○キャラデザ 足立慎吾
○音楽 松隈ケンタ
○製作 CLAP
○封切日 2021年6月4日
■あらすじ
大物映画プロデューサーの孫で自身もその才能を受け継いだポンポさんのもとで、製作アシスタントを務める映画通の青年ジーン。映画を撮ることに憧れながらも自分には無理だと諦めかけていたが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりの楽しさを知る。ある日、ジーンはポンポさんから新作映画「MEISTER」の脚本を渡される。伝説の俳優マーティンの復帰作でもあるその映画に監督として指名されたのは、なんとジーンだった。ポンポさんの目にとまった新人女優ナタリーをヒロインに迎え、波乱万丈の撮影がスタートするが……。(映画.com引用)
pixivコミックで人気に火が付き
書籍化、そしてアニメ映画化の本作。
テーマは映画製作会社を舞台に
敏腕プロデューサーのポンポさんと
映画監督を急遽任されるジーンが描く
映画愛に溢れた映画製作テーマの作品。
~映像・音楽~
監督は「平尾隆之」
アニメーション監督でTVゲームだと
ゴッドイーターの絵コンテ・演出を
されています。
音楽は「松隈ケンタ」
挿入歌:花譜「例えば」は注目で
Vtuber歌い手として活躍する花譜さんの
あの歌声がスクリーンで聞けたのは良い。
最近本当にyoutube歌い手の方が
映画の曲に登場している印象が強い。
~演出・時間~
上映時間は90分。
映画プロデューサーのポンポさんの
「映画は2時間超はイヤ」「90分がいい」
という自論通り、本作も90分。
個人的には原作に無い新規演出も加え
それでいて見応えあるこの90分間演出は
見事だったし映画構成としてGood。
~見所ポイント~
①テンポ良い爽快感
とにかくアニメ映画娯楽として
素敵なエンターテイメントで
非常に楽しめる爽快感が特徴。
ハイテンポ&ハイセンスの世界。
場面の切り替わり、飽きの来ないカット
ポンポさんが「退屈させない」と語っている
ような・・・そんな見応えのある展開。
映画製作という切り口を
プロデュース側のポンポさんと
クリエイター側のジーンで描いていく。
②オリジナル要素
もともと原作内容も映画1本分として
物足りない内容ではないと思うけれど
まさかのオリジナルのキャラと要素の追加。
それでいて内容を90分にまとめたのは圧巻。
オリジナルキャラと要素は
原作テーマにはなかった映画製作を
「支える側」「観る側」の新しい視点で
上手くストーリーに溶け込ませている。
ここは原作を既読の方には
楽しめるサプライズだったと思う。
~注意点~
①オリジナル要素
原作テーマは映画製作において
「プロデュース」のポンポさんと
「クリエイター」のジーンの2つ。
しかし本作オリジナル要素としては
「支える・観る側」の3つ目とも言える。
そのオリジナル要素を加えながらも
90分にまとめあげる点は綺麗な反面
やはりハイテンポ過ぎて詰め込み過ぎな
そんな印象を持つ人もきっと出るかなぁと。
個人的にはそれでもよくまとまっている
印象でしたが、ここは賛否両論の予感。
②独特なテンポとノリ
わりと珍しい雰囲気のアニメ映画です。
きっとこのハイテンポ&センスは独特で
合わない人には合わないのかなと。
個人的にはエンタメとして楽しめたし
「こういう映画も良いなぁ」と満足感。
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「映画大好きポンポさん」を一言で言うならば
「2時間超に感じる90分映画」
「2時間超の映画はイヤ」
「映画は90分以下が良い」
ポンポさんの映画自論を思い出す。
驚くのは本作鑑賞後の見応えは
とても90分に思えない濃密さがあって
2時間くらいの映画を観終った感覚でした。
映画製作、ものづくりに携わる人達の
プロデュース&クリエイター
そしてオリジナル要素のオーディエンス。
映画製作をテーマに素敵な90分で魅せる
2021年アニメ映画エンターテイメント。
率直に面白い。うん。好きな作品。
5つ星評価
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