本日の映画紹介は
「ONE PIECE FILM RED」です。
○原作 尾田栄一郎
○監督 谷口悟朗
○脚本 黒岩勉
○音楽 中田ヤスタカ
○制作 東映アニメーション
○封切日 2022年8月6日
■あらすじ
素性を隠したまま発信される歌声が「別次元」と評され、世界でもっとも愛される歌手ウタが、初めて公の前に姿を現すライブが開催されることになった。そのことに色めき立つ海賊たちと、目を光らせる海軍。ルフィ率いる麦わらの一味は、何も知らずに、ただ彼女の歌声を楽しみに会場にやってきた。
世界中から集まったファンが会場を埋め尽くし、いよいよ待望の歌声が響き渡ろうとしている。しかし、ウタが「シャンクスの娘」であるという事実が明らかになったことから、事態は大きく動き出していく。(映画.com引用)
原作者の尾田栄一郎が総指揮を務める
“FILMシリーズ”第4作目となる本作。
世界中で注目される歌姫の「ウタ」。
ルフィはウタと幼少期からの知り合いで
ウタはシャンクスの娘という事実がわかる。
原作が「新時代」「シャンクス」など
最終章を迎えるなかで、リンクの強い
テーマで描かれる注目作とも言える。
~映像・音楽~
監督は「谷口悟朗」
過去作「コードギアス」シリーズなど。
初アニメ「倒せ!海賊ギャンザック」で
監督デビューしたのが谷口監督という事で
それ以来の監督という歴史も感じます。
音楽は「中田ヤスタカ」
本作は歌姫「ウタ」の歌声担当を
現実世界でも注目の歌姫「Ado」が
担当することで注目を浴びる。
特に劇中歌がMV並みに豪華で
ミュージックムービーとも言える程
音楽性の高いアニメ映画に仕上がる。
~演出・時間~
上映時間は115分。
世界中で注目を浴びる「ウタ」の
ライブ会場に訪れた麦わら海賊団。
ルフィはウタを見るや飛び出し
ウタとは幼少期からの幼馴染で
あること、そして「シャンクスの娘」
という衝撃的な事実を話すことから
物語が動き出していきます。
原作も最終章に近づき
最重要キャラでもある「シャンクス」と
その娘である「ウタ」を中心に描かれ
非常に注目の高い作品でもありました。
上映時間は構成、展開の割には
少し中だるみを感じる印象でした。
~見所ポイント~
①世界の歌姫「ウタ」の存在
本作最大の見所、重要キャラでもある
「ウタ」はONE PIECEのヒロイン競争に
突如てっぺんに登り詰める程に…
デザイン、過去、個性、歌声etc…
人気になるのも頷ける良キャラです。
映画やオリジナル要素が
原作自体に登場することは無かった
ONE PIECEですが、実は原作で
ウタのシルエットだけが登場という
それだけ重要なキャラとも思える。
ミュージックムービーと言える程
本作でのウタの歌声(Ado)の劇中歌は
スクリーンで体感すると圧巻です。
②シャンクスの登場
原作でもほとんど登場しない
「シャンクス」がメインとも言える
映画というだけで見所だと思います。
シャンクス・ウタ・ルフィという
重要な三人が映画で展開する物語は
原作が最終章に近づくこのタイミングで
非常に見所と言えるポイントだと思う。
スクリーンで赤髪海賊団が動くだけで
これはもうひとつの見所だと!!
③副音声上映
本作ではお手持ちのスマホなどで
専用アプリを起動しイヤホンをつけて
副音声を聞きながら鑑賞できる
「副音声上映」を実施していました。
尾田っちと谷口監督がSBSとして
回答、トークをするような内容で
ファンとしては非常に注目な試み。
特に「悪魔の実」については
尾田っちの「設定」「概念」のような
最終章に繋がる重要な話も出てきて
この副音声上映は注目の内容でした。
~注意点~
①世界観のひずみ
前作のバレット最終形態然り
本作の敵キャラもなかなかに
世界観を揺るがす存在に思えて
「違和感」は強かったと思います。
これに関しては「副音声上映」で
尾田っちも言及はしていましたが
基本は監督、制作チームに委ねて
原作整合性のみをチェック…くらいな
スタンスを話されていたので
まあ映画は映画として見れば良いか。
それでもやはり「違和感」は強い。
②ゲストキャラの地味さ
これは副音声上映で「尾田っち」も
ボソッとぼやいていて笑いましたがww
ゲストキャラの地味さは目立つ。
誰とは言えませんがやはり地味で。
これに関しては谷口監督も副音声上映で
語っていましたが、映画としては
ちょっと物足りない感じは否めなかった。
③ウタのミュージックムービー
これもやはり気になるところ。
音楽性がとにかく強いので…。
特にミュージックムービー以前に
映画構成自体が「ウタ」一人に
スポットライトが当たる展開なので
ちょっと展開に飽きてしまう印象も。
脚本としてもあまり盛り上がらなかった。
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「ONE PIECE FILM RED」
を一言で言うならば
「ONE PIECE FILM MUSIC」
最近アニメ映画でも目立ってきた
ミュージカルムービー色の本作は
スクリーンでの音響は圧巻な反面…
「ウタ」の独壇場とも言える展開と
ゲストキャラの地味さが相まってか
ONE PIECEのFILMシリーズ4作中では
個人的には下の方の印象でした。
5つ星評価
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