本日のマンガ紹介は 「ひかりのまち」です。
○作者 浅野いにお
○出版社 小学館
○掲載誌 月刊サンデーGX
○発表期間 2004-2005
○巻数 全1巻
■あらすじ
新興住宅地、通称「ひかりのまち」で起きる
日常の中の非日常。連鎖するストーリー。
~ジャンル分類~
不思議日常漫画
~要素方程式~
[日常]×[不思議]×[住宅地]
=[人間ドラマ]×[モヤモヤ]
この作品は「ひかりのまち」と呼ばれる
普通の住宅街で起きる、ちょっと不思議な物語。
登場するキャラクター達が同じ舞台で
それぞれのドラマが交錯して描かれていく。
浅野いにお氏の
リアル描写と斜情的なセンスは健在。
舞台は、普通の住宅街。
リアルすぎる描写に不思議な出来事。
これが「ひかりのまち」の一番の魅力。
いや、浅野いにお作品の魅力なんだろう。
~見所ポイント~
①不思議な登場キャラたち
・売れない漫画家
・自殺幇助を請け負う小学生
・その友人の女の子
・その友人の女の子を
昔襲ったおでこにあざがある男
・輪廻転生に悩む幼稚園生
・大人になる境目の女子高生
様々な登場人物達が登場し
不思議な物語が語られていく。
見所はそういった「空気感」や「不思議感」にある。
これはちょっと伝えづらい・・。
浅野いにおの世界観には驚かされると思う。
②完成されつつある作者の画風
「素晴らしい世界」の次作品として
すでに画風は固まってきていて
ものすごく画力には力を感じる。
何気ない住宅地のカットを見てみても
CG技術を駆使したこの圧倒的な描写力は見所。
浅野いにお節の
超現実的描写はこの作品で見ることができる。
③きつねのお面だぁぁ!!
実は作者「浅野いにお」さんは
つげ義春さんの 「ねじ式」に影響を受けて
漫画家になったと言います。
そういう点では実は物語終盤
この「ねじ式」に出てくる
「きつねのお面をかぶった運転手」に
似た雰囲気のシーンが出てきます。
これが「ねじ式」に通ずるシーンか
真相は定かではないんですが
物語に出てくるきつねのお面はまさに。
これはもう意識しているシーンでしたね。
なんだか個人的に感動した場面笑。
~注意点~
①何がいいたいのか・・・
これは作者のセンスに言える事で
この作品の注意点ではないのですが
「すべてを説明しない」「雰囲気で押し通す」
のような、結局「何が言いたいのか」と・・
言いたくなる人が少しはいるんじゃないかと。
これは好き嫌いなんでね。
読んで感じてみるしかわかりません。
②浅野作品内では特に毒が少ない
浅野ファンからすると
作者独特の「毒」のようなものは
非常に少なかった作品なんじゃないかと思います。
ただストーリーや画力は
もう出来上がっているので
作品の面白さには違いありません。オススメ。
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「ひかりのまち」を一言で言うならば
「新興住宅地の少し不思議な物語」
浅野いにおさんが描きたい世界観。
それが非常に感じ取れる作品だと思います。
浅野いにお節の中でも
作者センスがきれいにまとまっている作品です。
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