ベタ011「大切な人からの時間おくれでやってくる手紙」

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【ベタ解説】

大切な人との別れ。
そのシーンは様々だが
手紙のシーンは指折りの「ベタ」

会えないという時間差。
手紙という行為の時間差。
時間差は「切なさ」と「感動」を生む。


【ベタストーリー】

 大学病院の病室のベッドで眠る幼馴染。眠る幼馴染の横で座り込む主人公は、看護師から渡された幼馴染からの手紙を眺めていた。幼馴染は五感や記憶が次第に薄れていく、世界でも前例が無い奇病にかかっていた。しかし幼馴染は奇病を主人公に伝えることなく記憶を失くした。主人公は何度か手を動かし、そして止めてを繰り返していたが、ようやくゆっくりと手紙を開き読み始めた。

主人公くんへ


主人公くん。

病気の事。
ずっと話せなくてごめんなさい。

記憶が無くなることが怖くて
毎日が無くなることが怖くて

いっそのこと
忘れてしまおうと思い
思い出そうとしてしまいました。

忘れるために
思いだしていくのは
ちょっと不思議でした。



五感で感じた出来事。
五感で残った思い出。

主人公くんとの記憶。
忘れる順番があったのです。


匂いを忘れました
ふっとそばで香る匂いが
はじめに無くなりました

味を忘れました
作ってくれたお弁当の味が
ほとんど無くなりました


感触を忘れました
初めて手をつないだ時の感覚が
次第に無くなりました

音を忘れました
朝寝坊の低めのおはよーの声が
少しずつ無くなりました

顔を忘れはじめました
私のために泣いてくれた君の顔が
今、無くなりはじめました


それでもね。

すべてを忘れたはずなのに
思い出が薄れていくはずなのに
ひとつだけ。

ひとつだけはまだ残っているのです。

 溢れる涙を拭いながら主人公は便せんの2枚目をめくると、便せんの中心に一行だけ文字が残り、手紙は唐突に文章を終えていた。

2枚目の便せん


主人公くん。大好きです。


To Be Continued
~マンガのベタ011「大切な人からの時間おくれでやってくる手紙」~

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