マンガ紹介「ちはやふる」

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本日のマンガ紹介は 「ちはやふる」です。

○作者 末次由紀
○出版社 講談社
○掲載誌 BE・LOVE
○発表期間 2007年~連載中
○巻数 既刊43巻(2019年12月現在)

■あらすじ
 小学校編 (wikipediaより引用) 
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。
 高校生編 (wikipediaより引用)
小学校編から4年後、小学校卒業を期に3人はそれぞれの道を歩み始めた。たとえ離れていても、かるたへの情熱は変わらないと信じていた千早だが、福井へ戻った新は、祖父の死がきっかけでかるたから離れてしまっていた。それでも、新がかるたを嫌いになったわけではないことが分かり、千早と太一の2人は卒業の時に交わした「かるたを続けていればまた会える」という約束を胸に、強くなって新と再会することを誓い合う。
 そして、進学先の瑞沢高校で太一も一緒同じ高校だったことを知る。太一は当初乗り気ではなかったのだが千早の情熱に心を動かされ西田優征、駒野勉、大江奏の計5人で瑞沢高校かるた部を設立する。その後かるた部は「団体戦優勝」という目標のもとに日々の練習を重ねていく。  

~ジャンル分類~ 
熱血競技かるた少女漫画

~要素方程式~ 
 [かるた×高校]÷[少女漫画]
=[熱血]×[スポーツ]

競技かるたを題材にした
熱血スポーツ少女漫画です。
うん、これはスポーツ漫画です笑。

小学校時代、クラスで目立たない
存在だった男の子:綿谷新から

競技かるたの世界を教えてもらった
女の子:綾瀬千早

幼馴染の男の子:真島太一と3人で
かるたの世界にのめり込む。

小学校卒業を境に
離ればなれになってしまう3人だが

高校生になった3人は
再びかるたの世界で出会う事になる。

~見所ポイント~ 

①熱いスポーツ演出

この少女漫画。
とにかく熱く素敵な一瞬を
切り取るスポーツ漫画です。

競技かるたという世界の熱い一面の表現は
もはや少女漫画であることを忘れる。

これは、そもそも「競技かるた」という
世界そのものが漫画として
札を取る一瞬だったり、戦略性だったり
「見せ場」の作りやすさもあると思う。

とにかくスポーツ漫画としての面白さが
表紙からは想像できないほど凄みがある。

そしてもうひとつ「何かに熱中する」という
スポーツ漫画の面白さの根本もしっかり描かれる。

影で悔しがりすぐに次の練習を考え始める千早

主人公の千早のかるたへの真剣な想いや
仲間への意識もすばらしく王道な物語展開は
読んでいて素直に感動します。

②かるたの世界

スポーツ漫画としての凄みがある
少女漫画という魅力的な作品ですが

それだけではなく
「かるた」という題材への注目もぬかりはない。

自分の得意手である”ちはやぶる”の意味を知る千早

短歌という「かるたの意味」に当たる部分を
試合中の想いだったり誰かを想う恋愛部分だったり

少女漫画らしいモノローグや背景に合わせて
しっかりと漫画表現に丁寧にのせてくるので
文系的な面も着実に描いている。

かるた仲間の一人に「専任読手」を目指す
女の子(ボインちゃん)がいるので

「競技かるたの楽しさ・戦略」と
「かるたそのものの歴史・想い」の両面が

本当に綺麗に埋め込まれているので
非常に完成度が高い作品です。

③少女漫画という土台で

この漫画の一番の見所というか素晴らしいのは
[少女漫画の土台でスポーツ演出を実現している]

という点だと思う。

例えば少女漫画独特なモノローグ表現だったり
背景の花だったり、あくまで少女漫画の表現内で
熱いスポーツ漫画の演出をしている。
(スポーツ漫画かどうかは賛否両論かもですが)

よくよく見ていると
競技かるたの見せ場で背景に花が出たり
競技中などにモノローグ的表現が出てくるのって
実は奇怪な気もする笑。

それでもそういう少女漫画的な表現が
熱いスポーツ漫画として溶け込んでいるのは

かるたという「心情」を刻む想いと
少女漫画の「心情」表現のモノローグが
実は相性の良い組み合わせであり

何よりこの漫画が「素晴らしい技量」で
一作品として成功しているからだと思う。

~注意点~ 

①恋愛要素少なめです

もう読んでいてこれはすごく感じます笑。

あまりに恋愛要素がないので
巻末オマケ漫画で恋愛模様が描かれるほど笑。

序盤の千早と太一の数少ない恋愛(っぽい)
場面

ただ逆に言うとあまりに恋愛模様がなく
読者も気にせず読むので

ごく稀に出てくる恋愛模様に過剰に反応して
余計にドキッとする魅力な一面も・・笑。

②競技かるたの展開

競技かるたの面白さや戦略性、短歌の意味など
スポーツ漫画としての題材の良さを
見所紹介として挙げましたが・・・

若干、試合展開というか勝敗の行方とか
試合表現はマンネリ気味です。

そこは正直読んでいると感じますが
それは熱い演出で補っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ちはやふる」を一言で言うならば

熱血スポーツ少女漫画  

競技かるたというスポーツ。
この作品はスポーツ漫画だと思う。

それぐらい「何かに熱中する姿」と
「一瞬の切り取り」が絶妙で面白い。

個性的なキャラとか
青春物語としての土台も万全でぬかりなく
総じてほとんど文句がなく面白いので
万人にお勧めしたい漫画作品。

競技かるたという世界観
少女漫画としての表現
スポーツ漫画の面白さなど

この組み合わせは個人的には
漫画界のひとつの「発明」と太鼓判。

読む度に魅力あるページが出てくるので
本当におススメできる作品。イチオシ!!


個人的好み度
 83%

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