本日の映画紹介は
「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」です。
○原作 本郷あきよし
○監督 田口智久
○脚本 大和屋暁
○キャラデザ 中鶴勝祥
○音楽 富貴晴美
○製作 ゆめ太カンパニー
東映アニメーション
○封切日 2020年2月21日
■あらすじ
人気アニメ「デジモン」シリーズの20周年を記念して製作された劇場版。太一とアグモンたちが出会い、デジタルワールドを冒険した夏から10年以上がたった2010年。世界中の“選ばれし子どもたち”の周囲で、ある事件が起こり始める。
その原因が「エオスモン」と呼ばれるデジモンにあることを知った太一たちは、エオスモンとの戦いに身を投じるが、その中でアグモンたちの“進化”に異変が起こる。(映画.com引用)
人気アニメ「デジモン」シリーズの
20周年を記念して製作された劇場版作品。
時間軸はアグモンと太一の「あの冒険」から
10年以上が経過した世界が舞台になり
大人への階段を上る太一と
あの頃を共にしたデジモンや仲間たちと
新たな事件をきっかけに始まる物語。
当時あの頃のデジモンと共に過ごした人には
この劇場版のアグモンと太一は懐かしいはず。
かく言う自分も世代ドンピシャで心躍ります。
~映像・音楽~
監督はPERSONAシリーズなど
をつとめる「田口智久」
音楽は挿入歌の「brave heart」から
OP主題歌の「Butter-Fly」など
デジモン世代の方には感慨深い
「あの時の音楽」が迎えてくれます。
特に冒頭のOPでの戦闘シーンから
アグモン進化やButter-Flyが流れる
一連の流れは冒頭盛り上がりとしてGood。
~演出・時間~
上映時間は94分。
映画単体として見た時間軸は特に気になる
ような延びも感じず、終始楽しめて観れます。
デジモンアニメ生誕20周年記念ということで
個人的にはデジモンど真ん中世代という事もあり
太一やヤマトなどの大学生姿が見れる演出は
なかなかに色々と想うことがあり複雑な気持ち。
話の主軸は「エオスモン」という人工デジモンを
電脳世界に入り込み倒そうとする太一達。
しかし、デジモンとのパートナー期間は
「大人」になる事を境に「期限」が存在した。
~見所ポイント~
過去名作の「リメイク」作品。
これは「良い」も「悪い」も声が上がる
ある意味宿命なので、「賛否両論」が強い。
①リメイクとしては良い出来
デジモン世代ど真ん中の自分としては
「あの頃」の登場人物達が大学生になる姿は
何とも言えない複雑な気持ちもありましたが笑
映画単体として見たときには
「純粋な続編最新作」として良かったと思う。
懐かしの少し「古臭いデザイン」と
心甦るあの「進化のシーン」などなど
全体的に見て「真摯」な製作陣魂は感じた。
②過去作のオマージュ
過去名作リメイクの「最重要」とも言える
過去作へのオマージュ。
これに関しても
デジモン進化、デジヴァイス、あの電車
そしてホイッスルのシーンなど
あまり押しつけがましくなく
自然に物語に埋め込ませていて
素直に映画を楽しめた。
まあ個人的には初代ラストの
ミミが帽子を風に飛ばされた瞬間の
無音→主題歌のあの「神演出」が
今でも脳裏に焼き付いているので笑
電車のシーンがオマージュとして出たら
もうそれだけで☆5つだったかも笑。
③オリジナル進化
タイトルがEVOLUTION(進化)なので
まあお察しの通り新しい「進化」が出てきます。
王道的な展開で、ここは是非お楽しみに。
~注意点~
やはりリメイク作品。
ネガティブ意見も出てしまいます笑。
①メインは3人
これは難しいんですが
「懐かしのキャラ達」を期待する面だと
実は本作品はメインを3人に絞るので注意。
太一とヤマトと光子郎。
それ以外キャラももちろん登場はしますが
メインはこの3人なのでここは注意。
個人的には映画単体の完成度観点から
このあたり踏み切った「覚悟」は推したい。
②EVOLUTION(進化)
タイトルにもある「進化」。
もちろん見所にも挙げたのですが
ここは「注意点」の方がウェイトが高い。
ラスト盛り上がりの「進化」シーンが
実は結構手短で迫力が無く・・・
何より「かっこよく無い」んですよね。
まあ逆に「古さ」と「ダサさ」を追及して
あの「姿」だったのならある意味敬意ですが笑
やっぱり最後は「かっこ良く」「大迫力」を
期待してしまったので、ここは残念でした。
③大人とデジモンパートナー
本作品の肝でもある「大人」と「期限」
端的にまとめればデジモンの力は
子供という「可能性」を大きな力としていて
可能性が無くなった「大人」は・・・
という、実は結構心が重い「事実」で笑。
主題歌「Butter-Fly」的に言えば
「無限大な~夢~」は大人にないんかい!?と
悲しいツッコミを入れてしまう笑。
デジモンとの「期限」を表す根本の「テーマ」が
上手く物語に絡まずに流されていくだけだったので
実はこの「大人」「可能性」「期限」の3要素が
もっと上手いと「名作」になり得た気持ちもある。
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「 デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」
を一言で言うならば
「太一、大きくなったね」
アグモンとの別れが近づく太一。
太一が立ち上がった姿をみたアグモンが
太一を見上げてこの台詞を放つ。
この台詞は
太一とアグモンの「歴史」を物語り
太一が時を重ねてきた「成長」を表し
何よりかつてデジモン世代を共に過ごした
少年達の「時間経過」を心に刻んでしまう
非常に良いセリフでした。文句なし名言。
かつて太一達と一緒に「冒険」をした世代の
20年越しのリメイク作品としての本作品は
懐かしさと感慨深い感情を与えてくれます。
5つ星評価
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