本日のマンガ紹介は 「鉄道少女漫画」です。
○作者 中村明日美子
○出版社 白泉社
○掲載誌 メロディ 楽園
○発表期間 2011年
○巻数 全1巻
■あらすじ
小田急線の近辺やホームで起きる人間交差のオムニバス形式のお話・・・。
~ジャンル分類~
小田急線人間交差漫画
~要素方程式~
[小田急]×[交差]×[オムニバス]
=[静]×[動]+[愛]
小田急線界隈で起きる
オムニバス形式の人間ドラマ漫画。
全部で7話の短編が載っていて
すべてが鉄道に絡んだお話です。
タイトルが鉄道少女漫画という
素っ裸な感じですが笑
「鉄道」に絡めた「少女」のお話なので
そのままそうなんですが・・。
そして神奈川出身の私としては
小田急も使いますので
新百合ヶ丘とか聞くとドキッとします。
入生田駅は知らなかった笑。(詳しくは本編で)
~見所ポイント~
①綺麗な空気感
女性特有というか
表現方法というか何というか
言ってしまえば「雰囲気漫画」なので
レビューは難しいんですが
どこかしらには「愛」が潜んでいて
出たり潜ったりして心踊らされる展開が多く
登場するので何回もトキめきます。
それは鉄道という地味な場面で
これだけの話が描ける技量がある事も大きく
個人的には「間」というか
「休憩」を描くのが上手いからかなぁと。
例えばギャーッと騒いだ後の静けさとか
ホームで待つ女の子の静けさとか
それは時に電車が出入りとかなんかでも
区切られて表現されていて
そういう「静」と「動」っていうのが
割と早い形で入れ替わるというか・・・。
そういった起伏の抑揚が上手くて
心動かされる回数が多いのかもしれない。
総じて良い雰囲気なんですよね。
②不可思議な設定
一番最初の短編冒頭が
スリの女の子がスリをバレて
バレた男に命令され
奥の席の女性の額に肉と書いてこい
だったので・・・
とんでもない不可思議な設定です。
こんな設定から
練られた伏線が綺麗にまとっていくので
読んでいて唸ります。
上記画像の
リップがついた体操着をごまかす為に
真っ赤に染めた服で登場する男の子とか
木曜日にケーキ屋の奥で行われる
鉄道模型会に妻に秘密で通うサラリーマンとか
何だか不思議で妙な設定が
短編のどこにも潜んでいてくすりと面白い。
たぶん説明すれば説明するほど難解になるので
是非読んで不可思議な世界観を感じてください♪
③表紙を眺めよう
すべてを読み終わった後に
表紙を見るとまた和みます。
今までの登場人物達が
電車を通して交差してきた事を思い出します。
~注意点~
①只ならぬ雰囲気
若干短編の1話にレズ的要素が食い込んでます。
元BL作家さんらしくそういう雰囲気が出てきます。
と言っても全然爽やかなものなので大丈夫ですが。
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「鉄道少女漫画」を一言で言うならば
「小田急線界隈人間交差点」
鉄道を通した人間ドラマが綺麗に
そして不可思議に交差します。
静と動が入れ替わり、妙に波があって
ドキンとする読み応えが魅力的。
個人的には「彼の住むイリューダ」が
入生田駅の登場や赤い体操着など
設定の妙と綺麗なストーリーに
心踊らされた珠玉のお話でした。
雰囲気漫画と言えば雰囲気漫画なんですが
その「雰囲気」は読んでみて感じるしかない!
(レビューの意味は!汗)
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