本日のマンガ紹介は
「恋は雨上がりのように」です。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/恋は雨上がりのように-212x300.jpg)
○作者 眉月じゅん
○出版社 小学館
○掲載誌 ビッグコミックス
○発表期間 2014~2018
○巻数 全10巻
■あらすじ
片想い相手は冴えないおじさん。橘あきら。17歳。高校2年生。
感情表現が少ないクールな彼女が胸に秘めし恋。その相手はバイト先のファミレス店長。ちょっと寝ぐせがついててたまにチャックが開いてて、後頭部には10円ハゲのあるそんな冴えないおじさん。
海辺の街を舞台に、青春の交差点で立ち止まったままの彼女と人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす小さな恋のものがたり。(amazonレビューより引用)
~ジャンル分類~
女子高生純愛片想い漫画
~要素方程式~
[JK]×[おっさん]×[純愛]
=[年の差]×[純粋感情]
17歳の純粋な女子高生である
橘あきらは、純粋な片想い中。
しかしその片想い相手は
バイト先の冴えないおじさん45歳。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/1紹介冒頭.jpg)
女子高生の純粋な片想いは
バイト先の冴えないおじさんに向けられ
そのまっすぐな想いは45歳のおじさんには
純粋すぎるが故に戸惑いを見せる。
年の差ギャップがある
この片想いの行方はどうなるのか。
そんな情景を
静かに、表情で、しぐさで、五感で
伝えてくる作品。
~見所ポイント~
①橘あきら 17歳
純粋な片想いをしている女子高生の橘あきら。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/2橘あきら.jpg)
彼女は無口であまり感情を出さない
少し不思議な雰囲気を持つ女の子。
そしてその片想いの相手は
バイト先の冴えないおじさんなのです。
なんと言ってもこの
「冴えないおじさんに片想い」という設定が
本作品の魅力でもあり爆弾でもあるところで
彼女の魅力にも繋がっていく。
友達には「枯れ系」と呼ばれ
ストラップの趣味も悪いといじられても
それでも自分の感情には疑問を持たない
純粋な恋心は見ていて心動かされる。
②近藤正己 45歳
17歳の女子高生に片想いで
迫られる冴えないおじさんの近藤正己。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/3近藤正己.jpg)
彼はバツイチで10円ハゲを持ち
ズボンのチャックも開いているような
冴えない45歳。
自分でもその認識は十二分に持っている為
女子高生の純粋な片想いに戸惑ってしまう。
彼の魅力は「冴えないおじさん」を
代表している面もある為なのか
意識的にそこまで「良い面」というものは
積極的には描かれない。
その姿は本当に
どこにでもいそうなおじさんなのです。
ある意味漫画作品という主人公級の
重要人物にこういう描き方をするのは
かなりの挑戦なのかもしれない。
本当に普通のおじさんです!
③表情・しぐさ・五感
本作品の突出した
もうひとつの魅力は「落ち着いた情景」です。
「無口な女子高生」と聞くと
ありふれた漫画作品でよくあると言えばある
「感情は出さないが心では違うツンデレ女子高生」
のような作品を思い浮かべてしまいますが
本作品。モノローグや心の声は意外に少なく
表情・しぐさを落ち着いた情景と共に伝えてくる。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/4表情・しぐさ.jpg)
この部分は決して文字やセリフだけではない
「感覚的」な部分での表現方法が強く
読みやすく心情の深さも感じる
不思議な読み心地がある気がします。
ここは是非読んで感じて欲しい。
五感に訴える表現が実は作品中に多く登場している。
~注意点~
①年の差ギャップ
本作品、すごく綺麗で
落ち着いた雰囲気の恋愛作品としては
もうすごく面白くて読みやすいし
完成度は高くオススメできるんですが
ただ一点、この作品の注意点は魅力でもある
「女子高生の純粋な感情」という部分。
女子高生は年の差に対して
違和感を感じずに純粋な感情を持ち
おじさんは年の差に対して違和感を感じて
とにかく戸惑ってしまう。
そしてその「違和感」は
「どうして好きになったのか」という点へ移る。
そういう世間一般的な疑問を
実は作品内でおじさんは女子高生に聞いてしまう。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/05/5年の差.jpg)
それでもやっぱり明確な感情は語られないわけで
(ファミレスのシーンはあったけど)
そうなるとこの女子高生が年の差に対しての
疑問を全く持たない恋愛感情は
どうしても読んでいて違和感を感じてしまう。
これは評価を二分してしまう注意点。
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「恋は雨上がりのように」を一言で言うならば
「好きに理由はいりますか」
女子高生の純粋な恋愛感情と
年の差ギャップを織り交ぜた本作品は
純粋な片想い作品であり
おじさんにもドキドキ場面が登場する。
純粋でまっすぐな女子高生と
純粋さに戸惑うおじさん。
この二人がどのような関係で
物語が進んでいくのは大注目。
そして何より情景的で
表情・しぐさ・五感で訴えるような表現が
作品全体の
「落ち着き」と「読みやすさ」に繋がり
本作品特有の心地よい読み心地が魅力。
女子高生の純粋感情が
「さすがに…」と引いてしまわなければ
完成度は高く魅力的な物語が迎えてくれます。
個人的好み度 77%
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