本日のマンガ紹介は 「ONE PIECE」です。
○作者 尾田 栄一郎
○出版社 集英社
○掲載誌 週刊少年ジャンプ
○発表期間 1997~連載中
○巻数 96巻(2020年4月現在)
■あらすじ
伝説の海賊王ゴールド・ロジャー(ゴール・D・ロジャー)が遺した、富と名声と力の「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をめぐり、幾人もの海賊が覇権を賭けて争う大海賊時代。
そんな時代に生まれ、海賊に憧れる少年モンキー・D・ルフィは、「ゴムゴムの実」と呼ばれる不思議な実(「悪魔の実」の一種)を食べてゴム人間となり、カナヅチ体質になりながらも海賊王となる為に仲間と共に冒険する。(漫画レビュードットコムより引用)
~ジャンル分類~
海賊冒険ファンタジー漫画
~要素方程式~
[海賊]×[冒険]×[感動]×[個性]
=[王道]+[少年]+[ロマン]
自分が小学校4,5年頃だったか
コロコロコミックから少年ジャンプへ移行し
ちょうど連載が始まったこの王道冒険マンガは
自身の少年~思春期~大人の時の流れとともに
ずっと追ってきた一番思い出深い作品です。
大海賊時代の幕開けと、冒険の船出。
ストーリーは王道中の王道とも言える
仲間意識の高い真っ直ぐな主人公ルフィが
数々の冒険をしていくファンタジー作品です。
2020年現在、国内累計発行部数が3億9000万部と
他の追随を許さない圧倒的な大人気漫画。
2000年代世代からの
ジャンプ大看板作品と言える。
また海賊をテーマにはしていますが
船上の戦いは少なく白兵戦(地上)が多く
あまり海賊ものとして捉える作品でもない。
今さら誰しもが知るマンガではあるけれど
改めてONE PIECEの魅力をまとめてみます。
※以下レビューでは大御所扱い嫌いな尾田先生
・・・いや、尾田っちと呼ばせていただきます。
~見所ポイント~
①悪魔の実
本作品では主人公が食べたゴムゴムの実のように
○○○○の実のような四文字で表される実があり
この実を食べたものは「海に嫌われる」。
海賊ながら泳げない体質という弱点の変わりに
人間離れした能力を得ることができる特性がある。
主人公ルフィの「ゴムゴムの実」の能力で
記念すべき1回目の技は手が伸びるピストル。
かつてドラゴンボールの
「スーパーサイヤ人」は、かめはめ波や気など
鳥山明先生の圧倒的ビジュアル化の力が
少年達の心を動かしたと個人的に思うなかで
本作品は何故主人公にゴムの能力を与えたのか。
そこには親しみやすさという要素があるのかなと。
かく言う自分もONE PIECEの前はドラゴンボールで
かめはめ波やスーパーサイヤ人など真似をしてきて
ONE PIECEが人気になるにつれ
自分の皮を伸ばしてゴム人間のように真似もした。
こういう「親しみやすさ」を主人公に持たせるのは
もしかすると少年マンガに必要な主人公像なのかと
いま、客観的にみるとすごい「発明」だと思う。
②画力・キャラ造形・背景
画力・キャラ造形・背景描写など
ここはもうザ・少年マンガとして確立され
ここに関してはもう語る必要も無いくらい。
徐々に主キャラと背景の描き分けが見づらいとか
そういった声もあがるけれど週刊連載という中で
ここまで活き活きとした漫画を描けるのはすごい。
尾田っちならではの信念でもある
「生きて動く物は背景でもすべて自分が描く」
とあるように、楽しく描いてるんですよねきっと。
③壮大なストーリー構成
連載当初からストーリーの構成が決まっていて
尾田っちが言うに「最終章が一番盛り上がる」と。
ここに関してはストーリー漫画の最重要でもある
「目的」「動機」がしっかりと描かれる本作品は
個人的に素晴らしいと思う。週刊で続ける至難。
物語序盤で語られるワンピースの在り処
そしてその最終到達地点でもあるラフテル。
自分も何十年読んできた大好きな作品なので
予想を語りたい気持ちはアリアリですが笑
ここはマンガ紹介なのでガマンガマン・・。
すべての秘密は「ふたご岬」かなぁと思ってます・・。
④キャラを動かす「動機」
ストーリーが動いてキャラが流れるのではなく
キャラが動いてストーリーが流れるのが良い物語。
ルフィが海賊王を目指すきっかけにもなる
偉大な大海賊シャンクスとの別れの名シーン。
麦わら海賊団一味の「動機」もまとめてみると
こういう部分で「物語の核」ともなる「動機」が
仲間一人一人に語られていくのはもちろんのこと
そのすべての到達点が麦わら海賊団の
共通目的でもある「大秘宝ワンピース」に
つながる構図は物語として最高の展開だと思う。
⑤心揺さぶる力とは?
ONE PIECEがここまで多くの人の心を掴んで
感動を生むのは何故なのだろうか。
単純に名言や名シーンの魅力が高いだけなら
他の漫画でも魅力的だしそこだけではないはずで。
個人的にONE PIECEが他の漫画を寄せ付けない
感動を生むヒントになる要素はふたつある。
ひとつは「相手に対しての強がる姿」
もうひとつが「自分に対しての弱がる姿」
そしてそれは非常にキャッチーな「意地を張る」
というキャラクターそれぞれの行動演出に光る。
この「強がり」と「弱がり」をキャッチーに
「意地を張る」という行動で演出する部分は
ONE PIECEが多くの感動を生む絶大な魅力だ。
~注意点~
①背景について
見所でもあげた背景描写に関しては
「主キャラと背景の描き分けが見づらい」と
声があがるように確かにそれは否めない。
初期は結構その描き分けがはっきりして
また、引きの演出なんかもすごく見事で
ここに関しては確かにと感じる面もありますが
個人的には週刊連載でこの精度を保ち
活き活きとした漫画を描く尾田っちについて
注意点とかそんなことを言えないです・・。
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「ONE PIECE」を一言で言うならば
「全少年へ捧ぐ海賊冒険ロマン」
王道を貫く少年のための冒険ロマン。
それを支える魅力的な作風と素敵な画力。
仲間それぞれの冒険の「動機」をしっかり固め
その動機が海賊団の最終目的の「ワンピース」に
繋がっていく構図は冒険王道の最適解だと思う。
自分自身も連載当初から追ってはや二十年以上。
もう少年から完全に大人にはなりましたが笑
本作品完結と同時に自分の「少年」も完結です。
[余談] めちゃコミックの漫画紹介記事で
ONE PIECEの名言を担当した事があり
好きすぎてとんでもない量になってますが笑
良かったら下部リンクを載せますのでどうぞ。
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