本日の映画紹介は
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q」です。
○原作・総監督・脚本 庵野秀明
○監督 摩砂雪 前田真宏 鶴巻和哉
○音楽 鷺巣詩郎
○製作 カラー
○封切日 2012年11月17日
本作はTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』
を新設定・再構築した劇場版シリーズです。
全４部作のうちの第３作目にあたります。
本記事はネタバレを含んでおります。
■あらすじ
軌道衛星上に初号機とともに封印されていたシンジは、ミサトやアスカらの手により地上に戻され、目を覚ます。しかし周囲の状況は様変わりし、ヴィレという新しい組織に所属するミサトらは、巨大戦艦ヴンダーを駆使してNERV（ネルフ）と戦っていた。状況が理解できないまま困惑するシンジは、迎えに現れたレイの声に導かれてミサトらの下を去り、変わり果てたNERV本部へとやってくるが、そこで自分が眠っていた間に起こった恐ろしい真実を知ることになる。（映画.com引用）
TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を
庵野秀明により再構築された劇場版シリーズ。
本作はその第３作目となり
前作「破」の急展開からの幕開け。
驚く点はサードインパクトは
不完全ながらも起きてしまった事。
そしてシンジが目を覚まして気付くのは
14年の歳月が経過していた事。
～映像・音楽～
総監督は「庵野秀明」
TVアニメシリーズに続き新劇場版でも
監督・脚本を務めエヴァンゲリオンと言えば
アニメ史にも残る有名作品だと思います。
製作はTVシリーズの「GAINAX」から
庵野秀明さん設立のスタジオカラーへ変更。
音楽は「鷺巣詩郎」
紹介前作レビュー済みで割愛。
～演出・時間～
上映時間は95分。
本作は一言で言えば「賛否両論」
前作「破」で新展開・急展開で幕引き後
本作は唐突に14年後の世界となる。
また大きな点で言えば
ゲンドウ率いるNERV（ネルフ）と
葛城ミサト率いる反NERV組織「ヴィレ」の
戦いなどとにかく新展開が多い・・。
～見所ポイント～
①とにかく新展開・急展開！！
本作「Q」の新展開・急展開は驚きで
正直ファンでも「首を傾げる」事間違い無し。
今回は完全ネタバレになるんですが
ざっくりと新展開・あらすじをまとめます。
衛星軌道に封印されるエヴァ初号機
その初号機奪還作戦にアスカとマリ
↓
反NERV組織「ヴィレ」の登場
碇シンジが目覚めて14年後と気づく
突如新エヴァ9号機現れシンジも同行
↓
シンジはNERV組織に向かう
渚カヲルと出会い自身が起こした
ニア サードインパクトの現状を知る
↓
カシウス ロンギヌスの槍の存在
2本の槍でニア サードインパクトを
やり直せるとカヲルと共に
セントラルドグマ最深部へ向かう
↓
NERV（エヴァ13号機×9号機）と
ヴィレ（改弐号機×8号機）との
戦いが始まる・・・
まあ・・こんな感じでド級の新展開。
これは確かに誰も付いていけない ( ﾟДﾟ)
前作「破」での急展開で謎が深まったなか
本作「Q」でさらに謎が深まるこの展開は
ある意味エヴァの「原点回帰」の魅力。
この点を「エヴァらしさ」の魅力と捉えるか
展開の投げっぱなしに首を傾げるか
ここはやはり「賛否両論」なのだと思う。
②新展開・謎まとめ
もう本作「Q」の見所・魅力は
新展開・謎に尽きると思うなかで
簡単に思いつく謎を並べてみる。
（謎がありすぎて書ききれない）
・渚カヲルはシンジを以前から知っているようなセリフを放っている
・マリは「自身の目的に人を巻き込むのは気後れする」と語っている
・新エヴァ6号機,8号機,9号機,13号機など新しいエヴァの情報が少ない
・アスカの眼帯の理由は？
・14年の歳月でも体の成長が無い点をアスカが「エヴァの呪縛」と話す
・そもそもNERVとヴィレの対立経緯は？
・月が以前より近づいている。赤い格子状の血のような模様は何？
・劇中で各キャラが口にする「ガフの扉」ってなんのこと？
とにかく謎が謎を呼んでいるので
もうこれは「わからない」のが正常です笑。
もうここからは突き進んでいくしかない。
③エヴァらしい「欝々しさ」
序はTVシリーズに沿って展開され
破は新展開・急展開を魅せていき
本作「Q」では碇シンジの葛藤、後悔など
エヴァの魅力の重要要素と言って過言で無い
色濃い「精神描写」が良く滲み出ている。
碇シンジに感情移入をしてみれば
救おうとした綾波レイは別人だと知ったり
サードインパクトの惨状に絶望をしたり
心を共有できたカヲル君とも・・
そりゃあ「絶望」するしかないなと納得笑。
この「欝々しさ」は本来のエヴァの魅力で
きっと「らしさ」に溢れた演出だったと思う。
～注意点～
①賛否両論の新展開
本作「Q」の新展開は初見・古参関係なく
やはり映画単体としての「置いてけぼり」は
かなり厳しい面があることは否めない。
個人的にエヴァの魅力は
「わからなさ」と「欝々しさ」にあって
そういう意味では本作「Q」は全うだ。
とは言っても、それでもなかなかに
超特急で置いていかれる一視聴者としては
その「わからなさ」が映画作品として
優れたものかと言われると首を傾げてしまう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q」
を一言で言うならば
「劇場版エヴァンゲリオン：暴走」
エヴァ初号機の「暴走」を遥かに超える
本作「Q」の展開はきっと賛否両論。
「エヴァンゲリオン」の暴走は止まらない。
（amazon primeで第1~3部作まで放映中）
この展開自体は個人的には
エヴァ本来の「謎」「精神描写」としては
ワクワクできる演出だったと思う。
ただ、全4部作のうち3部作目として
また映画単体として考えてみた時には
前作「破」からの展開としてはNo Good。
そういう視点だと本作「Q」は
全4部作中では一番低い評価で・・。
（最終章でどう幕引きとなるか）
５つ星評価
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