本日の映画紹介は 「すくってごらん」です。
○原作 大谷紀子
○監督 真壁幸紀
○脚本 土城温美
○音楽 鈴木大輔、ats-、清水武仁、渡辺徹
○製作 ROBOT
○封切日 2021年3月12日
■あらすじ
些細なことにより左遷され、東京本社から片田舎の町へやってきた大手メガバンクのエリート銀行マン・香芝誠。荒んだ気持ちを抱えていた香芝は、左遷初日に金魚すくいの店を営む美女・吉乃と運命的な出会いを果たし、彼女に一目ぼれをする。生来のネガティブな性格と左遷のショックから心を閉ざし、仕事だけを生きがいに生きていくことを心に決めていた香芝だったが、吉乃のことがなかなか頭から離れず、なんとか彼女と仲良くなろうとするが……。(映画.com引用)
『このマンガがすごい!2015年』ランクインの
金魚すくい題材の原作漫画の実写映画化。
映画初主演の尾上松也とヒロイン役で
ももいろクローバーZの百田夏菜子が主演。
~映像・音楽~
監督は「真壁幸紀」
過去作では『ボクは坊さん。』など。
あまり過去作情報なども少なく
初めてみる映画監督さんとなります。
音楽は「鈴木大輔、ats-、清水武仁、渡辺徹」
今回劇中での音楽はその作品要素に大きく関わり
映画のなかでも特に音楽の数は多い部類だと思う。
~演出・時間~
上映時間は92分。
まずはyouyubeの予告編を見ましょう。
この演出は決してMVのみの演出ではなく
劇中で流れる映像となります。
つまりは劇中でのその「音楽構成」
物語を突き抜けて入り込むその演出は
かなり独特で不思議なテンポがある。
ミュージカル風、バンド風、MV風etc…
とにかく怒涛のその「音楽性」はクセがある。
~見所ポイント~
①邦画ミュージカル&コメディ
とにかく邦画ミュージカル&コメディと
まとめられるような「ふたクセ」ぐらいある
独特な見所と特徴が相まっている作品で。
その中でもミュージカルの入り方とか
コミカル&幻想的な世界の対比だったり
女性の魅せ方の工夫だったり
色々「挑戦的」な手法が見られる映画でした。
~注意点~
①邦画ミュージカル
そもそも「邦画ミュージカル」などの
クセのある演出にアレルギーがある人は
決しておススメできないのかなぁと思う。
自分自身も邦画ミュージカルについては
どうしてもアレルギーがあるし、本作は
それでも色々な工夫や違和感を消し去って
挑戦的な工夫があったのはわかる。
ただし、原作コミックの「金魚すくい」
という題材以外はパンチが無く「薄味」と
称した部分があったななかで
今回の実写映画化で言えば
個人的には「物語性」の「薄味さ」が
特に目立って世界観に入り込めなかった。
金魚すくい、ミュージカル、バンド、ピアノ
MV風、コミカル、妖艶、感覚(センス)etc…
色々な要素を詰め込み過ぎたのだと思う。
色濃いその要素のせいで極端に薄くなった
その「物語性」は映画作品としてどうなのか。
これは好みもあるとは思うんですが
自分にとっては全く世界観に入り込めなかった。
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「すくってごらん」を一言で言うならば
「うたってごらん」
とにかく歌って踊るミュージカル&エンタメ。
原作コミックの「題材」のそのニッチさに
圧されてそれ以外に感じた「薄味感」が
本作実写映画では特に「物語性」に出てしまった。
挑戦的で実験的なその映像手法は
「目新しさ」や「独創的」という面では
おススメできる部分もあるんですが
個人的にはBAD。楽しめる映画では無かった。
5つ星評価
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