本日のマンガ紹介は 「ピコピコ少年」です。
○作者 押切蓮介
○出版社 太田出版
○掲載誌 CONTINUE
○発表期間 2007-2009
○巻数 全1巻
■あらすじ
あの頃はゲームがなければ、死んでいたかもしれない。この作品は、僕が学業を犠牲にして得た結晶です。(コミック帯より引用)
~ジャンル分類~
ゲーム熱中時代回想漫画
~要素方程式~
[ゲーム]×[回想]×[少年]
=[懐かしさ]×[ネガティブ]
時代背景はアーケードゲーム時代から
PCエンジン、後にファミコン等・・・
いわゆる1980年代、2020年現在で30代の人に
ドンピシャな時代背景の中で、その時代を生きた
作者の実体験を元にした回想ストーリー。
思春期時代をすべてゲームに費やした少年の物語。
そんな少し根暗で少し魅力的な
ゲーム日常を面白切なく描いていく。
個人的に自分は若干世代ではないんですが
ファミコン好きではあるので
ここで扱われる内容、時代背景が魅力的で
この作品を読んだきっかけも
「ゲーム」「駄菓子屋」のキーワードから
興味を持って手を出しました。。
~見所ポイント~
①アーケードゲーム世代
まずはこのアーケードゲーム時代の
作者自身の実体験が組み込まれた
非常に狭い範囲で細かい描写に驚かされ
その頃の世代の人は懐かしさに唸るはず。
ファミコンに関しては
「いっき」とか「カラテカ」とかいう
ワードに過剰反応してしまい笑
こういう所は本当に人それぞれに
唸るポイントがあるのかもしれない。
時代背景としては
中学、高校、社会人と進んでいくので
ゲームボーイ等、20代の方にも
ゆかりのある話があるので注目です。
②作者独特の根暗スタイル
基本的に、思春期をゲームに費やした
ピコピコ少年(作者)はネガティブ思考で
それでも楽しそうに日常生活を送る姿は
見ていて爽快。非常に読み心地が良い。
ゲームにおける癇癪(かんしゃく)は
人を変えてしまう話とか笑
逃げるときはBダッシュを意識すると
とんでもない身体能力を発揮とか笑
ゲームに関する話が次々と登場してくるので
そのネタの引き出しの多さには驚くばかり。
③ザ・ゲーム世代の人へ捧ぐ
やはりゲーム等の描写はすごい。
ここはもう知らない人にはそこまでだし
知っている人には心踊る内容だと思うし分かれ道。
自分はアーケードゲームは知らない世代ですが
ファミコンの話とかPCゲーム当たりには
にんまりと楽しめる内容でした。
~注意点~
①世代による違い
2020年現在、30代ぐらいが
この作品時代背景を楽しめる許容範囲か。
特に30代後半の人には
この内容を楽しめるドンピシャ世代かも。
それでも、仮に時代背景がわからなくとも
単純に作者のユーモラスな日常の切り取り方や
独特な表現が魅力的なので
そこはちょっとした注意点でしかならないか。
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「ピコピコ少年」を一言で言うならば
「あの頃を生きたゲーマーへ捧ぐ」
思春期時代のすべてをゲームに注いだ少年も
やがて成長して大人になり
「あの時代」を懐かしく思う時がやってくる。
その「懐かしさ」は、ゲーム以外でも
誰にでもやって来る大切な感情。
今回はその題材が「ゲーム」であり
同じ時代を生きた人達にとって
この「懐かしさ」という要素は
それだけで非常に魅力的な題材になるはず。
それに加え作者独特な根暗で
ユーモラスな切り口とセリフは素晴らしく
作品自体の完成度も高く飽きることがなく
とても面白くおススメできる作品です。
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