本日の映画紹介は
「劇場版メイドインアビス深き魂の黎明」です。
○原作 つくしあきひと
○監督 小島正幸 ○脚本 倉田英之
○キャラデザ 黄瀬和哉
○音楽 kevin penkin
○製作 キネマシトラス
○封切日 2020年1月17日
■あらすじ
人類最後の秘境と呼ばれる巨大縦穴「アビス」
孤児院で暮らす探窟家見習いの「リコ」は、アビス探窟の途中で人間の少年そっくりなロボットの「レグ」と出会った。
リコの母親はアビス探窟家の英雄(白笛)ライザ。しかしライザの消息は絶たれていた。ある日リコはアビスから地上に上がってきたライザの白笛と手紙を発見し、レグと共に母親の存命を信じてアビスに向かうこととなった。
本映画作品では、アニメ1期の続編時系列で深界4層で出会ったナナチの辛い過去に影響する「ボンドルド」という研究者(白笛)との接触、深界5層のストーリーが主軸。
個人的に最も注目している作品のひとつで
ここまで心揺さぶられる漫画もなかなかない。
その漫画原作のアニメ劇場版の本作品。
話の大筋は深い巨大縦穴「アビス」へ挑む
少年少女の冒険譚で世界観に引き込まれます。
ただし、かわいくロリ寄りな画風に似合わず
内容は重くグロい一面も持ち合わせており
本作品はなんとR15指定に。まあでも納得・・。
~映像・音楽~
アニメ制作は「キネマシトラス」
正直あまり聞いたことのない製作会社で
アニメ経歴で言えば
「くまみこ」「ご注文はうさぎですか??」など。
KADOKAWAとの業務提携がある。
映像で言えば
アニメ1期を視聴済みの方ならおわかりか
原作ファンも評価は割と高いクオリティ。
個人的に原作は、つくしあきひとという
「イラストレーター」としての手腕が絶大で
また「アニメ」という観点では
別ベクトルにならざるを得ないと思いつつも
とても世界観を尊重した映像美だと思いました。
音楽は「Kevin Penkin」
アニメ1期の担当と変わらずこちらも
原作世界観を見事に表現した素晴らしい音楽。
神秘的で美しい自然
混沌とした世界観
迫力のある冒険活劇。
なかなかに難しい世界観に沿った音楽は圧巻。
調べるとオーストラリアの作曲家だそうです。
~演出・時間~
上映時間は105分。
深界5層のボンドルドと
その娘のプルシュカの物語が描かれ
一般的な上映、間延び感もあまりなく
綺麗にまとめられていた印象でした。
ボンドルドとの戦闘シーンの迫力
また個人的には登場シーンの重低音や
機械音の演出が印象に残りました。
深界5層のプルシュカとの出会い
アビスの秘密、ボンドルドとの接触
ナナチの過去、ボンドルドとの対立・・・
物語の起承転結が
きっちり詰まった105分に感じました。
~見所ポイント~
やはりボンドルドと言えば
原作ファンとしても気になるキャラクターで
一言で言えば超ド級マッドサイエンティスト。
アビスの呪いの研究として
多くの命の犠牲に対しても
全くの罪の意識を持たないサイコパス。
原作自体が非常に混沌とした絶望感が漂うなか
一際目立つカオスを醸し出すボンドルドは
映画の登場でも大きな衝撃を与えてくれます。
あとは映画ならではの迫力と言うか
神秘的な世界観というか
そのあたりが美しくかつ迫力のあるBGMと
やはりレグの火葬砲(インシネレーター)や
重みのある重火器音は圧巻。
これはアニメでは得られない感覚です。
~注意点~
映倫最終審査で+R15指定となった本作品笑。
R指定の細かな審査内容はわかりませんが笑
正直直接的な性や暴力表現は強くなく
どちらかと言えば
「人体実験」「絶望」「拘束」「グロ」などの
メイドインアビスファンの皆様なら
納得の部分での指定だったかなと思います笑。
まあこれは・・・確かにと思いつつも
メイドインアビス独特の「狂気」は
直接的というよりは精神的な要素が強く
15歳とか大人だとか関係なく
「度し難い」ものがあるので
先に挙げた4要素が苦手な人は注意です。
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「劇場版メイドインアビス深き魂の黎明」
を一言で言うならば
「アニメ純続編のメイドインアビス」
映画前冒頭のオーゼンとマルシクの
小劇場でいきなり作者フェチ全開シーンが
登場するのはファンサービスか笑。
そして何よりアニメ1期時系列から
純続編を本映画作品で上映しているので
「アニメ2期は深界5層のボンドルドをやるの?」
と疑問に思うファンも多いのではないでしょうか。
演出、映像、音楽、上映時間・・
文句なしの傑作!!ファンは必見!!
5つ星評価
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