マンガ紹介「僕等がいた」

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本日のマンガ紹介は 「僕等がいた」です。

○作者 小畑友紀
○出版社 小学館
○掲載誌 ベツコミ
○発表期間 2002年~2012年
○巻数 全16巻

■あらすじ
 釧路市の高校に入学したばかりの「高橋七美」は、新しい環境に胸を膨らませていた。友達もでき、順調な高校生活がスタートしたように思われたが、中学ではクラスの三分の二の女子に好かれていたという人気男子「矢野元晴」との出会いは、七美にとってあまりよい印象のものではなかった。クラスメイトとして共に過ごすうち、徐々に矢野に惹かれていく七美。だが、矢野は恋人との死別という暗い過去を引きずっているのだった。
 紆余曲折を経て大好きな矢野と両想いになり付き合い始めた七美だが、彼が上京し遠距離恋愛に。再会を約束した翌年、七美が上京すると矢野は消息不明になっていた。待ち続け苦しむ日々が続いた末、ようやく七美が再会できた矢野はまるで別人だった。(wikipediaより引用)

~ジャンル分類~ 
過去形展開恋愛漫画 

~要素方程式~ 
[約束]×[遠距離]×[不幸]
=[純愛?]+[竹内君]


高校に入学したばかりの
フツーの女の子「高橋七美」が

クラスの3分の2の女子が好きに
なってしまうと言う「矢野元晴」と出会い

お互い両想いになるものの
矢野の転校により二人は離れることに。

二人は1年後の再会を約束するのだが・・・。

出典:コミック「僕等がいた」第2巻

世間では「純愛」との声があがるように
主軸は「高橋七美」と「矢野元晴」の純愛部分。

両想いになるものの
転校により遠距離になってしまう二人の
再会を夢見る純愛ストーリー・・・

・・表向きなはずなんですが
そうはいかない部分も確かにあって・・。

正直「純愛物語」ではないかもです。
ドロドロっと後味の残る作品。

~見所ポイント~

①矢野元晴という男

この物語の主要人物であり
物語をひっかきまわす「矢野元晴」。

彼には屈託のない笑顔とは裏腹に
闇の部分も持ち合わせる。

そして不幸な事がどんどんと
彼に降りかかっていく。かわいそうなほどに。

出典:コミック「僕等がいた」第8巻

その不幸に対して前向きに
闘うかと言えば実はそうでもなかったり。

そこは通常の少女漫画の展開とは
違ったものかもしれない。そこは魅力か。

②高橋七美という女

矢野同様にこの物語の主要人物で
矢野を想い続ける?女の子。

いわゆるフツーの子であるが矢野への想いは強く
「好きになること」「信じること」
を矢野に出会って学ぶ。

出典:コミック「僕等がいた」第8巻

矢野との別れの際
1年後に東京での再会を約束するが・・・。

③竹内匡史という男

 矢野元晴の親友であり
高橋七美が好きでライバルでもある男。

物語中には高橋七美に告白をして
元晴にも知らせているので、
この三角関係はドロドロはしていない。

ただし彼は報われない・・涙

出典:コミック「僕等がいた」第7巻

個人的にこの竹内君は漫画史のなかでも
NO.1の同情してしまう男でもある。

タッチの弟の和也並みにかわいそうです笑。
いや、超えていると言っても過言では・・。

いや死なないですよ笑。
それでも彼の可哀そうさは漫画史に残る程・・。

~注意点~ 

①登場人物達の魅力

なんて言うんだろう。

登場人物それぞれ良い奴らなんですが
それぞれの行動、言動に
あまり共感できない部分が多くありました。

「汚い感情」「優柔不断」
そういった意識や行動が結構あって
なんていうか「純愛」とか
そういう方向でもない気がする作品。

目を塞ぎたくなるような展開や
それぞれの行動に疑問を感じてしまうのかも。

②過去を意識するネバネバ恋愛

「過去ではなくて今を生きようぜ」
と名言を出す矢野元晴だが
その本人含めて他の登場人物達も
過去にこだわりすぎています。

おそらくすべての登場人物達が
過去」に縛られて生きている。

これが見ていて物語に
爽快感を生まないのかテンポが悪い。

それ故か展開もあまり波が無く
名シーンが思い出せない・・・。

とにかく過去に囚われ過ぎて
ネバネバした恋愛模様はきついかも。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「僕等がいた」を一言で言うならば

超後ろ向き恋愛物語  

タイトルは「僕等がいた」と
過去形になっているように

その「過去」に対してあまりにも真面目に
あまりに執着しているキャラ達。

これによって、恋愛物語なのに
疾走感とか爽快感が感じにくかった。

そして何より矢野と高橋の
両方の行動(特に後半)には共感できない人が
多いんじゃないだろうか。

自分は共感できなかったし人次第かな。

そして何よりこの作品で
注目すべきは「竹内君」だ。

彼は唯一この作品内でも
共感を超えて同情してしまう良キャラ。

漫画史に残る「かわいそうなキャラ」
の殿堂入りは間違いない笑。ある意味見所。


個人的好み度
 54%

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