本日の映画紹介は 「約束のネバーランド」です。
○原作 白井カイウ 出水ぽすか
○監督 平川雄一朗
○脚本 後藤法子
○音楽 得田真裕
○製作 オフィスクレッシェンド
○封切日 2020年12月18日
■あらすじ
自然の中に建てられた楽園のような孤児院「グレイス=フィールドハウス」。そこで暮らす子どもたちは、母親代わりの優しいイザベラを「ママ」と呼んで慕い、いつか里親に引き取られる日を待ちわびている。年長者のエマ、レイ、ノーマンも、外の世界で待つ幸せな暮らしを信じていた。ある日、里親が見つかり孤児院を去ることになったコニーを見送ったエマとノーマンは、彼女が大切にしていた人形を忘れて行ったことに気づく。コニーに人形を届けるため、近づくことを固く禁じられていた「門」へ向かった2人は、そこで無残にも命を奪われ、食料として出荷されるコニーの姿を目撃する。彼らが楽園だと信じていた孤児院は、実は「鬼に献上する食用児を育てる農園」で、ママは「最上級の食用児を育てる飼育監」だったのだ。(映画.com引用)
2016年連載開始で2020年まで
週刊少年ジャンプで連載された本作。
話の大筋は楽園のような孤児院
「グレイス=フィールドハウス」で育った
エマ,ノーマン,レイの年長者3人が
実はこの孤児院が外の世界に存在する
鬼に「食用肉」を献上する農園という
事実を知ったことから動き出す
孤児院脱走サスペンスが主軸ストーリー。
~映像・音楽~
監督は「平川雄一朗」
脚本は「後藤法子」
どちらもTVドラマ製作歴が多い印象で
個人的に物語の時間配分や展開の魅せ方は
すごく安定感のある見所だった気がする。
音楽は「得田真裕」
こちらもTV関連音楽の経歴が多く
なんとなく全体的に安定感のある布陣。
主題歌は「ずっと真夜中でいいのに。」
youtubeからのメジャーデビューユニットで
個人的にファンだったので感慨深い。
~演出・時間~
上映時間は118分。
原作では序盤の脱出編までで
原作で言えば5巻までのストーリー。
ここに関しては一言で「ちょうど良い」
まさに映画2時間程度に収めるには
抜群に良かったんじゃないかと。
内容的にも映画としての取捨選択での
改変はあるものの、違和感はあまりなく
割と時間配分は見やすい展開だったと思う。
~見所ポイント~
①脱出サスペンス
楽園と思っていた孤児院が
実は「食用肉」を育てる農園だった。
その孤児院の年長者3人が
「ママ」と呼ばれる管理者との
推理、駆け引き、脱出など繰り広げる
サスペンスが見所。
原作自体は知らなくとも
序盤の展開からキャラの登場など
とても見やすいので安定感があります。
②各キャスト
<孤児院年長者3人>
エマ:浜辺美波
レイ:城桧吏
ノーマン:板垣李光人
主演3人は原作の年齢問題(原作は11歳)で
映画では設定が15歳へ繰り上げにはなり
かつ中世的な世界観やキャラデザなど含め
「違和感」はぬぐえないところは致し方ない。
それでも若手女優の浜辺美波の可愛さは必見。
個人的にはノーマン役の板垣李光人さんは
そのなかでも一番「違和感」を消し去って
「ノーマン」役を全うしていた印象でした。
<ママ,シスター>
イザベラ:北川景子
クローネ:渡辺直美
イザベラ役の北川景子は個人的に良くて
年齢的にも30歳近くでぴったりだし
ミステリアスで狂気な部分も違和感なし。
途中から登場する管理側のシスターである
クローネ役の渡辺直美も強烈なキャラで
面白かったし、漫画系実写化に向いている。
(まあちょっとふざけすぎでしたが笑)
~注意点~
①主演3人の実年齢問題
原作の11歳問題は15歳へ改変したものの
やはり主演3人のキャラと実年齢差は違和感。
※[ ]内は実年齢
エマ役:浜辺美波[20]
レイ役:城桧吏[14]
ノーマン役:板垣李光人[18]
特に今回悪手なのはレイ役一人だけが
実年齢が配役に近く、逆に浮いているような
どこかこのアンバランス差が最も違和感。
②レイ役の城桧吏
今回本作の「違和感」は年齢だけでなく
レイ役の城桧吏さんの演技が他2人に比べて
だいぶ下回ってしまっている点に尽きる。
これは完全に「浮いてしまっている」。
またそのあまりの「違和感」があったので
ちょっと調べてみるとその事実に納得。
実は撮影中に「声変わり」が発生してしまい
撮影後に映像を合わせアフレコをしたという
その映像との違和感の理由はそこにあった。
また声変わり中という事もあってか
叫ぶ時の声のかすれや、滑舌の悪さなど
これはちょっとタイミングも悪かったのか。
それにしてもやはり本作最大の残念な点は
このレイ役の城桧吏さんにあったかなと。
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「約束のネバーランド」を一言で言うならば
「レイ役の声はアフレコです」
週刊少年ジャンプ連載の
脱出サスペンス漫画の実写化。
正直実写化では「浮いてしまう感」は強く
大コケすると予想していた作品でしたが
思ったより映画作品としてはまとまっていた。
残念だったのはやはりレイ役の違和感。
それでもセリフすべてを撮り直しなのは
なかなか大変だったのではないか・・。
(演技はそれでも残念だった印象でした)
そしてエンドロール後の最後の字幕での
「ある注意書き」がなんともクスリと面白い。
何が出てくるかはお楽しみに。
5つ星評価
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