本日の映画紹介は 「犬王」です。
○原作 古川日出男
○監督 湯浅政明
○脚本 野木亜紀子
○音楽 大友良英
○制作 サイエンスSARU
○封切日 2022年5月28日
■あらすじ
南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王をモデルにした古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を、「夜明け告げるルーのうた」の湯浅政明監督が映像化した長編ミュージカルアニメ。
京の都・近江猿楽の比叡座の家に、1人の子どもが誕生した。その子どもこそが後に民衆を熱狂させる能楽師・犬王だったが、その姿はあまりに奇怪で、大人たちは犬王の全身を衣服で包み、顔には面を被せた。ある日、犬王は盲目の琵琶法師の少年・友魚(ともな)と出会う。世を生き抜くためのビジネスパートナーとして固い友情で結ばれた2人は、互いの才能を開花させてヒット曲を連発。舞台で観客を魅了するようになった犬王は、演じるたびに身体の一部を解き、唯一無二の美を獲得していく。(映画.com引用)
アニメ化の「ピンポン」でかつてタッグを組んだ
監督:湯浅政明と漫画家:松本大洋の意欲作。
南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王を
モデルの古川日出男の「平家物語 犬王の巻」を
原作とした唯一無二の雰囲気を出すアニメ映画。
個人的には大注目のタッグということで
2022年アニメ映画では断トツで期待の本作。
~映像・音楽~
監督は「湯浅政明」
夜明けを告げるルーのうたなど
やはり湯浅監督ということだけで
本作の期待値は上がってしまう。
それも、唯一無二の漫画家:松本大洋が
キャラ原案ということもあり大注目。
音楽は「大友良英」
本作は日本時代劇×ミュージカルとも言える
作風とも言え、音楽は非常に重要な要素で。
特に犬王の声優や劇中歌も歌っている
バンド「女王蜂」のアヴちゃんは衝撃だった。
これは本作でも異様な魅力を秘めていた。
~演出・時間~
上映時間は97分。
時間についてはちょうど良い塩梅で
若干物語展開は飽きてしまう可能性もあり。
話の大筋は室町時代の実在した能楽師・犬王と
盲目の琵琶法師の少年・友魚(ともな)の二人が
音楽を通して世を変えていこうとする物語。
室町時代と言えば「平家物語」が浮かびますが
本作は歴史から抹殺されたとも言える犬王と
友魚の時代劇×ロックエンターテイメント!!
~見所ポイント~
①時代劇×ロックミュージカル
時代劇、歴史もので敬遠する方もいそうですが
私も歴史ものは苦手なので、そんな自分としても
全く問題なく楽しめると感じたのでご安心。
室町の能楽師:犬王と盲目の琵琶法師:友魚。
犬王は「異形」の姿でこの世に生まれ落ちるが
その「呪い」とも言える風貌は、友魚との音楽を
通してその「呪い」が解けるように
異形の姿が徐々に戻っていく。
少しずつ名を世に広めていく犬王と友魚は
最後には将軍様へのライブパフォーマンスを
するまでに頂点、成功への道に進んでいく。
この時代劇×ロックミュージカルとも言える
テーマを湯浅監督×松本大洋で制作するのだから
「かつて無い」映像になるのは言わずもがな。
この「面白さ」は是非味わってほしいところ。
②犬王役のアヴちゃんの存在
バンド「女王蜂」のアヴちゃんの存在は
本作のなかでもまさに犬王の「異形さ」に
リンクするように、強烈な印象を与えてくれる。
劇中歌のすばらしさもそうですが
単純に「アニメ声優」としてのインパクトが
犬王にマッチしていて驚いた。
この方なにものなんでしょう。
声優経験あり?とにかくすごい世界観。
~注意点~
①異才×異才の合作品
湯浅監督という異才と
松本大洋という異才が
タッグを組んだアニメ映画でもあって
やはり「クセ」はかなり強めです。
またその時代の独特な「ぬるさ」と「暗さ」が
その「クセ」に溶け込んでいるような
とても好き嫌いがわかれそうな作品です。
「見たことの無い世界観」は期待できるけど
「既視感のある満足感」は期待できないかも。
独特なアニメ映画であることは間違いない。
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「犬王」を一言で言うならば
「時代劇ロックミュージカル爆誕」
室町時代に歴史から抹消された
実在する能楽師:犬王と琵琶法師の友魚が
音楽の力で成功へと突き進む時代劇ロック。
かつて「ピンポン」でタッグを組んだ
湯浅監督×松本大洋の異才二人が生み出した
本作のロックミュージカルは、これまた異才な
バンド「女王蜂」のアヴちゃんによって締まり
とんでもない唯一無二な雰囲気に仕上がる。
「完成度の高さ」を目指している作品ではなく
「表現力の極め」に特化しているような本作品は
おそらく万人には勧められないけれど
「見たことの無い世界観」には太鼓判を押せる。
そんな印象が強いアニメ映画作品に感じました。
5つ星評価
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