本日のマンガ紹介は 「Over Drive」です。
○作者 安田剛士
○出版社 講談社
○掲載誌 週刊少年マガジン
○発表期間 2005-2008
○巻数 全17巻
■あらすじ
「自転車部に入らない?」
憧れの女の子深澤さんにそう言われた主人公「篠崎ミコト」。彼は運動神経は悪いし、食べるのは遅い、女の子と話すのも苦手で、オマケに自転車に乗れなかった。しかし自転車に必要な一番の要素は「心」だと深澤は助言した。何事にも動じない強い心、集中力、それが必要だと。
自転車を乗ることから始まった篠崎ミコトが、後にロードレース最高峰の「ツールドフランス」に出場するのはまだもう少し先の話。
~ジャンル分類~
自転車ロードレース漫画
~要素方程式~
[自転車]×[高校]×[熱血]
=[恋のABC]
自転車ロードレースを舞台としたスポーツ漫画。
主人公は冴えない性格でパシリ役の男の子。
憧れの深澤さんとのきっかけから篠崎ミコトは
自転車ロードレースの世界に魅かれていく。
レース終盤。
自分にとっての
自転車の存在を確かめる篠崎ミコト。
自転車レースの説明や
レース全体の描写はそこまで多くなく
自転車レース時の選手の
心理状態の説明が多いことからも
そういった自転車レースの過酷さ
心理面を伝える部分に重きを置く漫画です。
余談ですが自分もロードバイクを持っていまして
完全なド素人ですが自転車はすごく好きなので
割と自転車マンガは好んで見ているかもしれない。
~見所ポイント~
①自転車レースのインパクト
自転車レースでの選手の心理面を
丁寧に描いてハラハラな展開も上手いので
自転車漫画として楽しめると思います。
特に見開きページや大ゴマ率に関しては
自転車漫画、いやスポーツ漫画のなかでも
引けを取らずにバンバンと出てきます。
画風自体も普段の学校生活のときとは大きく違い
レース描写は劇画チックに描かれインパクト大!
この画力は一気に世界観に引き込まれます。
自転車ロードレースの描写よりも
登場人物の想いや過去などが多い印象で
「人間ドラマ主体」な印象があるかもしれません。
②ギャグ要素は良い
本作品での主人公ミコトとクロスケの
「恋のABC」は最高に面白い!!笑
ミコトとクロスケが恋のABCについて
それぞれ考えていくのですがこれが面白くて。
教室で急に恋のABCについて語る大和。
これは唐突すぎてびっくりします笑。
レース中、急に恋のABCの”C”について
意気揚々に語りだす大和と篠崎。バカなふたり笑。
本編ではなくオマケ漫画で
恋のZまで論議を行う場面があるので必見!
恋のABCの行方は是非読んでお確かめください。
③篠崎ミコトの想い
篠崎ミコトが
自転車ロードレースにのめり込む理由。
ひとつは
自転車そのものの楽しさに魅了されたから。
ひとつは
強力なライバルや仲間のために走るから。
そしてもうひとつが
憧れの深澤さんのためだ。
深澤さんが彼氏に振られたことに
何故か感づくミコト。
「ピンチのときに助けたい」と
ミコトは深澤さんの家に向かう。
雨の降る中、お母さんに言われて初めて
外に気づきカーテンを開けて覗く深澤さんに
ミコトがここぞとないぐらいに叫ぶ。
すごく印象的に残るシーンでした。
雨の中、深澤さんのために走ると
見事勇気を振り絞って言ったミコト。
本作品はほとんどが自転車ロードレースなので
そこまで恋愛模様はありませんが、ここは必見。
そしてここのシーンで出てくる
深澤さんのお母さんがかなりいい味出してる
サブキャラでサラッと名言がさく裂します。
なんでしょう。
この「タッチ」の原田正一を彷彿とさせる存在感。
サブキャラがぼそっと言う
ここぞの名言ってなんか心に響きます。
~注意点~
①超人的な高校生
スポーツ漫画の「ベタ」でもありますが
あまりに驚異的な身体能力はさすがに
ちょっと納得できない描写も出てくるかも。
強いて言うなら例えば第2巻。
篠崎ミコトが河原で練習するシーンで
深澤はハンドルに腕を置いて余裕顔で走るんですが
なんと時速40km/hもでているという・・。
さすがにハンドル腕置き&余裕顔で
巡行40km/hはちょっと・・笑。
②ロードレースならではの・・・
ロードレースは一日で
200km以上走るコースもある。
漫画としても多くの登場人物が出てくる。
そういった自転車漫画の構造的な面もあって
非常に試合描写が長いです。ひたすらに長い。
一試合で何巻分も消費するので注意です・・・。
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「Over Drive」を一言で言うならば
「自転車・熱血・恋のABC」
画力の高さに試合シーンでは魅せられる。
キャラ立ちやギャグ要素も良くおススメできる。
そしてやはり「深澤さんのお母さん」が良い!!
これだけ推しているのも自分だけでしょうが笑
かなりの名サブキャラ認定!!是非お確かめを♪
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