本日の映画紹介は
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」です。
○原作・総監督・脚本 庵野秀明
○監督 摩砂雪 鶴巻和哉
○音楽 鷺巣詩郎
○製作 カラー
○封切日 2007年9月1日
■あらすじ
舞台は、総人口の半分が失われたという地球規模の大災害「セカンドインパクト」から15年後の世界。主人公の碇シンジは、3年間会っていなかった父ゲンドウに呼び出され神奈川県第3新東京市にやって来るが、その途中、巨大な謎の生命体「使徒」(第4使徒)と国連軍との戦闘に巻き込まれる。第3新東京市の地下空間「ジオフロント」に存在する国連直属の特務機関「NERV(ネルフ)」の最高司令であるゲンドウは、NERV本部に到着したシンジに、NERVが開発した汎用ヒト型決戦兵器・人造人間「エヴァンゲリオン」の一体、初号機を見せ、そのパイロットとなって使徒と戦うことを強いる。シンジは出来るわけがないと拒むが、もう一人のパイロット・綾波レイの重傷を目にし、エヴァに乗ることを決める。(wikipedia引用)
2007年公開から今年2021年の最終章まで
10年以上の時を超えて完結した本作は
TVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を
庵野秀明により再構築された劇場版シリーズ。
本作はその第1作目となり
少なくともTVアニメ全26話か
漫画版全14巻のどちらかを知るのがおススメ。
~映像・音楽~
総監督は「庵野秀明」
TVアニメシリーズに続き新劇場版でも
監督・脚本を務めエヴァンゲリオンと言えば
アニメ史にも残る有名作品だと思います。
製作はTVシリーズの「GAINAX」から
庵野秀明さん設立のスタジオカラーへ変更。
音楽は「鷺巣詩郎」
鷺巣詩郎さんと言うと個人的に記憶に残るのが
少女漫画原作アニメの「彼氏彼女の事情」の音楽。
実はこの作品も庵野秀明さんが監督されている。
そして実は次シリーズ「破」の劇中音楽で
「彼氏彼女の事情」で記憶に残るBGMが流れ
そこに気付いた人は少なからずいるはず。
~演出・時間~
上映時間は98分。
第1作目となる「序」では
基本的にTVシリーズ第6話「ヤシマ作戦」までが
割と同じ展開で描かれていた印象でした。
ですので少なくとも「序」に関しては
これまでのエヴァンゲリオンシリーズの
ダイジェストとしても良作で見やすい構成。
まあ色々と違う部分はもちろんあるんですが
割とストーリーは全うな印象で見れます。
少なくとも「序」までは・・。
~見所ポイント~
①エヴァ入門として良作の劇場版
まずはエヴァンゲリオンを未読・未視聴でも
入門として見るには良作な劇場版でおススメ。
まあ原作自体の世界観が「多くは語らず」で
「わかりやすい」作品では決して無いけれど
映画単体としては「わかりやすい」劇場版。
主人公の碇シンジがどうしてエヴァに搭乗し
そして何故戦いに巻き込まれていくのか・・
原作でも盛り上がる「ヤシマ作戦」までを
コンパクトに納めて視聴できる劇場版。
②旧作との違いや比較
漫画・旧アニメ・新劇場版(本作)と
物語の道筋や展開の違いや考察で騒がせる
このエヴァンゲリオンは「比較」が見所。
漫画・TVアニメをとりあえず視聴した自分が
気付いた新劇場版:序の「違い」を紹介。
(”にわか”なので簡単な考察です・・・)
色々と違いや謎が深まる「比較」ができるので
ダイジェストとして見れる「手軽さ」もあり
ファンとしての「考察」も深まる楽しみ方がある。
③エヴァ初号機の名カット
改めて再構築された本作劇場版を見て
エヴァ初号機のあの有名カットは印象的。
有名カットと言えば、エヴァ初号機暴走後
使徒を倒して爆炎から歩いてくるシーン。
監督の庵野秀明さんと言えば
ジブリ「風の谷のナウシカ」の巨神兵作画に
関わっていたという事もあり
あの名場面はやはり「巨神兵」を彷彿とさせる。
~注意点~
①エヴァの魅力のひとつについて
エヴァの魅力はたくさん語られるなか
ひとつに「精神描写・葛藤」があると思う。
そしてそれはしつこく、色濃く、暗くと
その精神描写の「重ね」「長さ」がある。
そういう意味では
感情を積み重ねやすい「漫画」や
時間をかけて重みを増す「TVアニメ」の方が
エヴァの「精神描写」は軍配が上がると思う。
そこは劇場版という限られた時間のなかでは
ダイジェスト感が強く少し弱い印象でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
を一言で言うならば
「エヴァンゲリオン入門:劇場版」
名前は知っていても詳しく知らない
あまり見たことの無い方の入門編として
非常に優れた「入門劇場版」としておススメ。
(amazon primeで第1~3部作まで放映中)
多くは語られず、謎多い世界観が
好き嫌いや賛否両論を生みやすい作品ですが
庵野秀明さんの描くエヴァンゲリオンの
全4部作で描かれる「新しいエヴァ」を
見届ける序章としては非常に良作だと思う。
5つ星評価
コメント