本日のマンガ紹介は 「20世紀少年」です。
○作者 浦沢直樹
○出版社 小学館
○掲載誌 ビッグコミックスピリッツ
○発表期間 1999年 – 2006年
○巻数 全22巻 続編「21世紀少年」全2巻
■あらすじ
日本が高度成長期のまっただ中の1970年代。夢と希望に満ちあふれた時代。少年たちが空想した世界。地球滅亡をもくろむ悪の組織、東京を破壊し尽くす巨大ロボット。世界は混沌とし滅亡に向かっていく。それに立ち向かい地球を救う勧善懲悪の正義のヒーローとその仲間たち。こんな下らないストーリーを“よげんの書”と少年たちは名付けた。大人になるにつれそんな空想の記憶は薄れていく。
しかし、1997年、コンビニエンスストアを営む主人公のケンヂは、お得意先一家の失踪や幼なじみの死をきっかけに、その記憶を次第に呼び覚まされていく。そして、世界各地の異変が、昔幼い頃空想した“よげんの書”通りに起こっていることに気づく。出来事に必ず絡んでくる謎の男“ともだち”との出会いによって、全ての歯車は回り出す。(wikipediaより引用)
~ジャンル分類~
サスペンスミステリー漫画
~要素方程式~
[ともだち]×[よげん]×[画力]
=[サスペンス]×[ミステリー]
少年時代に描いていた「よげんの書」が
大人になった時代に現実のものとなっていく。
それを知っていた仲間のうちの誰が犯人なのか
という正体を突き詰めていくミステリー漫画。
言うまでも無く作者:浦沢直樹の画力や
漫画描写のレベルが高く世界観に引き込む
その手腕や描写力は見事な作品。
~見所ポイント~
①「ともだち」の正体は?
いつの日かこどもの時代に
書いた「よげんの書」を
復活・実現させようとする
「ともだち」の正体が一体誰なのか?
これがこの漫画の一番の見所であり
逆に言えばこれしかない笑。
「ともだち」の正体は本当に最後まで
わからないようになっているので
推理しながら見ていくと楽しめると思います。
②ミステリー演出
物語序盤から中盤へかけての疾走感や
ミステリー演出には浦沢直樹先生の力が
発揮されています。
当時読んでいたときの
ハラハラ感やワクワク感はすごかったです。
「ひき」と「おし」が上手いんです。
本当にここはおススメできる魅力と言える。
③画力の高さも見事
浦沢直樹先生の圧倒的な「画力」と「演出」
ここはもう本作品というより作者の見所ポイント。
マンガとしての「土台」はずっしりと構える。
~注意点~
①ミステリーの面で・・
「ともだち」の正体を
ミステリー調に描くも推理の展開が
①昔の出来事を思い出す
②新しい事実に驚く
③でも実は違うかもしれない
④また新たな事実を思い出す
圧倒的な「演出」と「描写」に
完成度が高そうな印象を受けるが
振り返るとワンパターンな展開に飽きる。
②時間軸が行ったり来たり
時間軸が過去、現在、未来と度々変わり
読んでいてよくわからなくなってきます笑。
時間軸が変わっていけば深いとは限らないし
ミステリーの面でわかりづらい演出が増えると
それは「面白い」とは別問題ではないかと思う。
③「ともだち」の正体
まあなんというか・・・
結局「ともだちは誰?」というだけなので
読み終わったあとに何も心に残らない。
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「20世紀少年」を一言で言うならば
「“ともだち”の正体は誰?」
連載で読み進めていたときと
コミックで一気に読むときで
全く「別物」に感じる希有な作品。
それは本作品の「ひき」や「おし」が
断片的には面白いものの、その各要素が
ミステリーとしての構成力に上手くつながらず
総じてみると残念に感じる部分が多かったから。
良い意味でも悪い意味としても
本作品は「ともだち」の正体が誰かを
突き止めるだけで全22巻+全2巻分のマンガです。
個人的好み度 56%
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