マンガ紹介「ぼのぼの」

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本日のマンガ紹介は 「ぼのぼの」です。

○作者 いがらし みきお 
○出版社 竹書房 
○掲載誌 まんがライフ:1986年6月号 –
まんがくらぶ:1986年9月号 –
○巻数 45巻(2020年3月現在)

■あらすじ
ラッコの「ぼのぼの」と森の仲間が繰り広げる
かわいくてちょっとヘンな日常。  

~ジャンル分類~ 
不条理四コマギャグ漫画

~要素方程式~ 
[ゆるキャラ]×[哲学]×[癒し]
=[シュール]×[不条理]


ぼのぼの
シマリスくん
アライグマくん

この三匹が繰り出す
ほのぼのストーリーが魅力の作品。

作者独特なシュールな哲学と
かわいいゆるキャラが繰り広げる
唯一無二の感性を持つ作品。

あ、四コマ形式のマンガですよ。

出典:コミック「ぼのぼの」第1巻

漫画というツールというよりは
独特な世界観と哲学観が自分に突き刺さり
いがらしみきお先生は尊敬する漫画家です。

アニメから知っている方が多いと思います。
正直マンガよりアニメの方がいいかもしれない笑。
(決して悪い意味ではなく漫画は独特なので)

~見所ポイント~

①詩的なニュアンス

作品紹介の前に一言。

「ぼのぼの」の魅力はもちろん
作者独特な世界観や詩的なニュアンスは
とても魅力的で頭から離れない。

哲学と称されるひとつの要素は
まさにこの「詩的」な言葉群があって
この世界観は唯一無二で絶大です。

②ゆる~いキャラたち

「ぼのぼの」はゆるい動物キャラと
哲学的ニュアンスのギャップが魅力的。
ここではメインキャラ4匹を紹介。

ぼのぼの



水色のラッコ。
動きがトロくしゃべるスピードも遅い。
感情表現が少なく想像力が豊か。 
勝手に頭の中で怖い想像をする癖があり
想像上のしまっちゃうおじさんは強烈。

おとうさんもぼのぼのは
ぼのぼの以上にしゃべるスピードが遅く
しゃべるまでに6コマぐらい使います笑。 

シマリスくん



シマリス一家の末っ子のオス。
ショウねえちゃんダイねえちゃんの姉がいる。
「自立」を目的として家族とは離れ
一人暮らしを余儀なくされている。

口癖は「~~なのよ」「いぢめる?」など
姉がいるせいかおねぇことばになっている。
基本的にアライグマくんに蹴り飛ばされいる。

アライグマくん



森一番のいじめっこで
いろんな動物たちをいじめている。
一緒に行動するぼのぼのやシマリスくんは
常にいじめているが
唯一父親には頭が上がらない。
おでこの怒りジワは父親ゆずり。 

シマリスくんの姉ショウねえちゃんと
仲が悪く目が合うとケンカになる。

スナドリネコさん



洞窟に潜んでいるスリムなネコ。
寝ることが趣味で
ぼのぼのが訪ねていっても寝てることが多く
そして島一番の物知りである。

本作品では哲学的ニュアンスが最も濃く
過去はほとんど明らかになっていないが
おそらく「人間」の世界から来た。

口癖は「それは秘密です」

③哲学的なニュアンス

ここまでオリジナリティが強く
また曲の強い漫画はなかなかない・・。
 
不条理ギャグ
哲学要素を加えて
ゆる~いキャラで。

今回は「ぼのぼの」らしいストーリーを紹介。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ある日ぼのぼのが
手持ちの石(ラッコが貝を割るための石)が
壊れてしまったので

入り江にアライグマくんと
シマリスくんとで石を探しに行く。
 
ぼのぼのは石がなかなか見つからなかった。

アライグマくんは
「どうだ気に入ったのはあったか?」と聞き
聞かれたぼのぼのは一言。 
 
「僕はどの石も好きなんだけど
どの石が僕を好きなのかな」
  
 
返答ができない
いや、バカにするアライグマくん。 
 
入り江で石を探している途中
トドに襲われてしまうぼのぼのたち。

駆けつけたスナドリネコさんがトドに
石を投げて助けてくれることで無事に終わる。
 
スナドリネコさんが

「おまえを助けてくれたんだからな
おまえを好きな石かもしれないよな」


と話しぼのぼのは一度納得する。

出典:コミック「ぼのぼの」第1巻

しかしアライグマくんは

「そんなのは偶然て言うんだよォ
スナドリネコさんが偶然その石をひろって
投げたら偶然その石が当たっただけじゃねえか」


と言った。

それに対してぼのぼのは・・

出典:コミック「ぼのぼの」第1巻

「どうしてこの石だけグーゼンが来たのかなァ」 
 
哲学的なことを常に考える
ぼのぼのの発言はまた周囲を困らせる・・。

こんな哲学観はやはり唯一無二の魅力だと。

~注意点~ 

①4コマの無駄遣い

実はこのマンガは
ジャンルこそ4コママンガですが
内容は32コマだったり
1冊まるまるストーリーが続くこともある。

そのため、作品全体で見ると、
非常に読む量が多くかなり疲れます。

そしてそれ以上にほのぼのとした作風で

例えば「ぼのぼの」のお父さんが
泳いでいるシーンだけで8コマ
使い切るなんてのも普通にあるので笑
強いて言うなら「じれったい」と思う可能性が。

②笑えるのか・・?

ジャンルこそ4コマギャグですが
笑いを提供しているときと
作者独特のものを提供するシーンと
どちらが多いかと言われると後者の気がする。

ギャグ4コマとしてみるよりは
独特な不思議4コマとして
作者独特の世界観を楽しむ方がいいかも。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ぼのぼの」を一言で言うならば

考える哲学と考えない癒し  

一見すると子供向けの画風ですが
その独特な哲学感は深く大人向けな一面も
持ち合わせている唯一無二の魅力を持つ作品。

考えてしまう「哲学的」な面を持ちながら
考えない「癒し」なゆっくりとした時の流れを持ち
このギャップはたまらなく素敵な世界観。

自分自身大ファンで青森のサイン会まで出向き
サインや写真を撮ってもらったのは良き思い出。
いがらしみきお先生の「ぼのぼの」が大好きだ。

※以前にめちゃコミックのマンガ紹介記事で
ぼのぼの名言集を担当させていただきまして
その記事も良かったらご覧ください(下記リンク)


個人的好み度
 86%

( ゚Д゚)マンガ紹介一覧はこちら( ゚Д゚)


↑めちゃコミック紹介記事(画像リンク)


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