本日のマンガ紹介は 「ぼのぼの」です。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/ぼのぼの-197x300.jpg)
○作者 いがらし みきお
○出版社 竹書房
○掲載誌 まんがライフ:1986年6月号 –
まんがくらぶ:1986年9月号 –
○巻数 45巻(2020年3月現在)
■あらすじ
ラッコの「ぼのぼの」と森の仲間が繰り広げる
かわいくてちょっとヘンな日常。
~ジャンル分類~
不条理四コマギャグ漫画
~要素方程式~
[ゆるキャラ]×[哲学]×[癒し]
=[シュール]×[不条理]
ぼのぼの
シマリスくん
アライグマくん
この三匹が繰り出す
ほのぼのストーリーが魅力の作品。
作者独特なシュールな哲学と
かわいいゆるキャラが繰り広げる
唯一無二の感性を持つ作品。
あ、四コマ形式のマンガですよ。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/1巻-694x1024.jpg)
漫画というツールというよりは
独特な世界観と哲学観が自分に突き刺さり
いがらしみきお先生は尊敬する漫画家です。
アニメから知っている方が多いと思います。
正直マンガよりアニメの方がいいかもしれない笑。
(決して悪い意味ではなく漫画は独特なので)
~見所ポイント~
①詩的なニュアンス
作品紹介の前に一言。
「ぼのぼの」の魅力はもちろん
作者独特な世界観や詩的なニュアンスは
とても魅力的で頭から離れない。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/ぼのカバー1.jpg)
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/ぼのカバー2.jpg)
哲学と称されるひとつの要素は
まさにこの「詩的」な言葉群があって
この世界観は唯一無二で絶大です。
②ゆる~いキャラたち
「ぼのぼの」はゆるい動物キャラと
哲学的ニュアンスのギャップが魅力的。
ここではメインキャラ4匹を紹介。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/ぼのぼの2巻.jpg)
水色のラッコ。
動きがトロくしゃべるスピードも遅い。
感情表現が少なく想像力が豊か。
勝手に頭の中で怖い想像をする癖があり
想像上のしまっちゃうおじさんは強烈。
おとうさんもぼのぼのは
ぼのぼの以上にしゃべるスピードが遅く
しゃべるまでに6コマぐらい使います笑。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/シマリス2巻.jpg)
シマリス一家の末っ子のオス。
ショウねえちゃんダイねえちゃんの姉がいる。
「自立」を目的として家族とは離れ
一人暮らしを余儀なくされている。
口癖は「~~なのよ」「いぢめる?」など
姉がいるせいかおねぇことばになっている。
基本的にアライグマくんに蹴り飛ばされいる。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/アライグマ2巻.jpg)
森一番のいじめっこで
いろんな動物たちをいじめている。
一緒に行動するぼのぼのやシマリスくんは
常にいじめているが
唯一父親には頭が上がらない。
おでこの怒りジワは父親ゆずり。
シマリスくんの姉ショウねえちゃんと
仲が悪く目が合うとケンカになる。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/スナドリネコ2巻.jpg)
洞窟に潜んでいるスリムなネコ。
寝ることが趣味で
ぼのぼのが訪ねていっても寝てることが多く
そして島一番の物知りである。
本作品では哲学的ニュアンスが最も濃く
過去はほとんど明らかになっていないが
おそらく「人間」の世界から来た。
口癖は「それは秘密です」
③哲学的なニュアンス
ここまでオリジナリティが強く
また曲の強い漫画はなかなかない・・。
不条理ギャグに
哲学要素を加えて
ゆる~いキャラで。
今回は「ぼのぼの」らしいストーリーを紹介。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある日ぼのぼのが
手持ちの石(ラッコが貝を割るための石)が
壊れてしまったので
入り江にアライグマくんと
シマリスくんとで石を探しに行く。
ぼのぼのは石がなかなか見つからなかった。
アライグマくんは
「どうだ気に入ったのはあったか?」と聞き
聞かれたぼのぼのは一言。
「僕はどの石も好きなんだけど
どの石が僕を好きなのかな」
返答ができない
いや、バカにするアライグマくん。
入り江で石を探している途中
トドに襲われてしまうぼのぼのたち。
駆けつけたスナドリネコさんがトドに
石を投げて助けてくれることで無事に終わる。
スナドリネコさんが
「おまえを助けてくれたんだからな
おまえを好きな石かもしれないよな」
と話しぼのぼのは一度納得する。
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/石1巻-2.jpg)
しかしアライグマくんは
「そんなのは偶然て言うんだよォ
スナドリネコさんが偶然その石をひろって
投げたら偶然その石が当たっただけじゃねえか」
と言った。
それに対してぼのぼのは・・
![](https://manga-beta-beta.com/wp-content/uploads/2020/06/石1巻.jpg)
「どうしてこの石だけグーゼンが来たのかなァ」
哲学的なことを常に考える
ぼのぼのの発言はまた周囲を困らせる・・。
こんな哲学観はやはり唯一無二の魅力だと。
~注意点~
①4コマの無駄遣い
実はこのマンガは
ジャンルこそ4コママンガですが
内容は32コマだったり
1冊まるまるストーリーが続くこともある。
そのため、作品全体で見ると、
非常に読む量が多くかなり疲れます。
そしてそれ以上にほのぼのとした作風で
例えば「ぼのぼの」のお父さんが
泳いでいるシーンだけで8コマを
使い切るなんてのも普通にあるので笑
強いて言うなら「じれったい」と思う可能性が。
②笑えるのか・・?
ジャンルこそ4コマギャグですが
笑いを提供しているときと
作者独特のものを提供するシーンと
どちらが多いかと言われると後者の気がする。
ギャグ4コマとしてみるよりは
独特な不思議4コマとして
作者独特の世界観を楽しむ方がいいかも。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ぼのぼの」を一言で言うならば
「考える哲学と考えない癒し」
一見すると子供向けの画風ですが
その独特な哲学感は深く大人向けな一面も
持ち合わせている唯一無二の魅力を持つ作品。
考えてしまう「哲学的」な面を持ちながら
考えない「癒し」なゆっくりとした時の流れを持ち
このギャップはたまらなく素敵な世界観。
自分自身大ファンで青森のサイン会まで出向き
サインや写真を撮ってもらったのは良き思い出。
いがらしみきお先生の「ぼのぼの」が大好きだ。
※以前にめちゃコミックのマンガ紹介記事で
ぼのぼの名言集を担当させていただきまして
その記事も良かったらご覧ください(下記リンク)
個人的好み度 86%
コミックの品揃えが世界最大級の電子書店!
約9000作品の無料読み放題コーナーも充実!
電子書籍で購入なら《ebookjapan》がおススメ
コメント